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中国の有人宇宙船「神舟16号」打ち上げ成功-米国と激しい開発競争

  • 宇宙ステーション「天宮」に向け、ロケット「長征2号F」が運搬
  • 2030年までに中国人による初めての月面着陸を達成する計画

中国の有人宇宙船「神舟16号」が30日午前、北西部ゴビ砂漠にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、軌道に乗せることに成功した。米国が中国の半導体など先端産業の発展を阻止しようとするタイミングで、独自の宇宙開発プログラムの急速な進展ぶりを誇示した。

  国営メディアによると、中国の宇宙ステーション「天宮」に向けて神舟16号を運ぶロケット「長征2号F」が打ち上げられた。神舟16号には3人の宇宙飛行士が乗っており、中国の有人ミッションはこれで11度目。米国との宇宙開発競争で差を縮める。

CHINA-JIUQUAN-SHENZHOU-16-LAUNCH-PREPARATION (CN)
酒泉衛星発射センターの発射エリアに移される神舟16号と長征2号F(5月22日)
Photographer: Wang Jiangbo/Xinhua/Getty Images

  中国は近年、宇宙で目覚ましい成果を相次いで上げている。2019年には月の裏側に無人探査機を世界で初めて着陸させたほか、21年には火星の探査機着陸にも成功。米国が国際宇宙ステーション(ISS)への中国の参加に反対したため、独自の宇宙ステーションを運用している唯一の国でもある。

  中国の有人宇宙飛行工程弁公室の当局者、林西強氏は29日の記者会見で、30年までに中国人による初めての月面着陸を達成する計画だと明らかにした。

See-off Ceremony Held For Chinese Astronauts Of Shenzhou-16 Mission
酒泉衛星発射センターに姿を現した宇宙飛行士の桂海潮氏と朱楊柱氏、景海鵬氏(5月30日)
Photographer: Zhang Xuan/VCG/Getty Images

原題:Xi’s Charm Offensive Turns to Space as ‘Divine Craft’ Blasts Off(抜粋)

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