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ECBはインフレと闘う姿勢示し続ける必要-ホルツマン氏

  • 利上げ停止には程遠い、金利は中立ゾーンを脱したばかり-バスレ氏
  • 大きなサプライズなければ3月に50bp利上げ-カザークス氏
A sign for the European Central Bank  outside the bank's headquarters in Frankfurt.

A sign for the European Central Bank  outside the bank's headquarters in Frankfurt.

Photographer: Alex Kraus/Bloomberg

欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の市民が日常生活で物価安定を感じられるようになるまでインフレ抑制に積極的に取り組む必要があると、政策委員会メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁が述べた。

  同総裁は6日、ブダペストでの会議で「引き締め過ぎるリスクは引き締めが足りないリスクに比べるとごく小さく見える」とし、「金融政策はインフレがECBの目標に確実に収束していくまでインフレと闘う姿勢を示し続ける必要がある」と語った。

 

Austria's Central Bank Governor Robert Holzmann Interview
ホルツマン氏
Photographer: Roni Rekomaa/Bloomberg

  ECBは先週、2回連続の0.5ポイント利上げを実施。3月も同じ幅の利上げをほぼ約束したが、昨年終盤のユーロ圏経済がほぼゼロ成長となりインフレ率がピークから低下する中で、より緩やかな利上げを支持する声も上がり始めた。

  ホルツマン氏は、ECBの時宜を得た行動がインフレ期待を抑えるのに役立ったが、市民は急激な物価上昇の影響を日常生活の中でなお感じていると指摘。金融政策の対応が弱ければインフレ期待のたがが外れ、将来の物価安定措置がより時間と負担を要するものになると論じた。

  「ユーロ圏の政策担当者としてインフレ目標を達成できないことが常態化すれば、その失点は自分たちに帰ってくる」と語った。

  バスレ・スロベニア中銀総裁も、インフレ率低下でもECBは利上げ停止に程遠いと述べた。「当分の間、利上げを継続することをわれわれは固く決意している」とスロベニアの国営通信STAに語った。発言内容は6日に公表された。

  政策金利は中立ゾーンを脱したばかりで、「コアインフレが高止まりする中、金利が景気抑制的ゾーンに入らなければならないことは明白だ」と述べた。マクロ経済予測が将来の利上げ決定の根拠になるだろうと付け加えた。  

  また、ラトビア中銀のカザークス総裁は、3月に計画されている0.5ポイント利上げが回避されるには現在の想定と「大きく異なる」データが必要だとツイート。「入ってくるデータが政策委員会の現在の予想に一致すれば、3月に50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げをするだろう」との認識を示した。

 

原題:ECB Must ‘Show Its Teeth’ to Reach Inflation Goal, Holzmann Says、ECB Rate Hikes ‘Far From Over’ Despite Lower Inflation: Vasle、ECB’s Kazaks: Significant Data Shock Needed to Avoid 50Bp Hike(抜粋)

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