コンテンツにスキップする

米短期ETFに資金流入、利上げ観測意識-決算シーズン控え慎重姿勢

  • iシェアーズ0-3カ月米国債ETF、銀行混乱時以来最大の流入
  • 市場の次の動き見極めで少し一息つく動き-クレジットサイツ

米金融当局が利上げを継続するとの見方が強まる中、投資家は現金の着実性とその高め利回りを再び重視している。

  ブルームバーグのデータによると、先週は運用資産115億ドル(約1兆6200億円)のiシェアーズ0-3カ月米国債上場投資信託(ETF)(SGOV)に5億7200万ドル近くが流入し、週間ベースで3月の銀行業界混乱のピーク以来最大の流入となった。先週はマネー・マーケット・ファンド(MMF)の資産も急増して過去最高水準に達し、4週間ぶりに流出が止まった。

  短期国債の需要が再び膨らみつつあるのは、米当局が6月に休止した利上げを今月実施し、場合によってはさらに利上げする可能性が市場で意識されているためだ。クレジットサイツによると、こうしたタカ派的なバイアスや、2023年上期における株式・社債の力強いパフォーマンスを背景に、投資家は14日に始まる企業決算シーズンを前に慎重になっている。

Back Into Cash | SGOV posts biggest weekly inflow since March
 
 

 

  クレジットサイツのクレジット戦略グローバル責任者ウィニー・サイザー氏は「恐らくリスク資産のメルトアップとクレジットスプレッド縮小に加え、7月に再利上げがあるとの見方が重なった」とし、「決算シーズンが迫っていることもあり、市場の次の動きが何かを見極めようと、少し一息つく動きだ」と分析した。

原題:Cash Back in a Big Way as Hawkish Fed Bets Hammer Junk Bond ETFs(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE