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日本の投資家による外債購入、過去7年間で最大に-23年上半期

  • 高利回りが魅力、資金流出は円安再燃の一因に
  • 為替ヘッジなしで外債購入するのは難しい-しんきんアセット

2023年上半期の日本の投資家による外債購入が過去7年間で最大となった。より高い利回りを海外に求める彼らの動きは円安再燃の一因となった。

  ブルームバーグがまとめた財務省のデータによると、国内投資家は1-6月に海外債券を14兆4000億円買い越した。これはデータがさかのぼれる1996年以降で2番目の大きさとなる。最大は2016年上半期の15兆8000億円。

  日本銀行が超金融緩和政策を続ける中、利回りの高い海外債券は魅力を保っている。米国と英国の10年国債利回りは上半期の平均で日本の同利回りを300ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)以上上回る。この間、円は対ドルで9%以上下落し、6月30日には1ドル=145円7銭と約7カ月ぶり安値を付けた。

Japan Buys Second-Largest Sum of Foreign Debt on Record

Sources: Bloomberg, Japan's Ministry of Finance

  しんきんアセットマネジメント投信の加藤純チーフマーケットアナリストは、ドル・円相場がピークに達したと思われる今、海外債券を買うとすれば、部分的にヘッジをかけるだろうと述べた。ただ、金利差が資金流出を促す限り、ドル・円の下値は限られるはずだと付け加えた。

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