コンテンツにスキップする

訪中したマスク氏、中国との関係の重要性強調-クック氏らに続く

更新日時
  • マスク氏、米中の利益は絡み合っていると発言-中国政府が発表
  • マスク氏らビジネス界の首脳による訪中を歓迎-毛寧外務省報道官

電気自動車(EV)メーカー、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前以来3年ぶりの中国訪問で、同国と関係を維持することの重要性を強調した。米アップルのティム・クックCEOやドイツの高級車メーカー、メルセデス・ベンツ・グループのオーラ・ケレニウスCEOら他の自動車やテクノロジー企業のトップに続く動きだ。

  マスク氏は30日、北京で中国の秦剛外相と会談し、中国と米国の利益は絡み合っていると述べた。中国政府が発表した。それによると、マスク氏は中国とのデカップリングにテスラは反対するとし、同国での事業拡大に前向きだと語った。

Elon Musk and Qin Gang in Beijing
イーロン・マスクCEOと中国の秦剛外相(北京で5月30日)
出所:中国外務省

  メルセデスのケレニウス氏は独紙ビルト・アム・ゾンタークに対して先月、中国からの切り離しは「幻想」だと述べていたほか、アップルのクック氏は3月の訪中時にアップルと中国の関係は共生的なものだと強調。先週には米ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラCEOも、中国は同社にとって引き続き主要な市場であり、現地のパートナーと「クリーンカー」の開発を継続する方針だと明らかにしていた。

  こうした発言はEVバッテリーや半導体など主要部品の取引に対する影響力を拡大し、中国の習近平国家主席より地政学的に優位に立とうとするバイデン米大統領やショルツ独首相らの取り組みと相反する。米国とドイツはいずれも、サプライチェーンのリスクを軽減し、自動車業界にEV部品での中国への強い依存をやめさせるため、自国メーカーに政府支援を提供している。

  マスク氏はテスラの上海工場も訪れる予定。非公開情報だとして関係者が匿名で語った。中国で導入を目指す自動運転技術について協議するため、李強首相と会う可能性もあると関係者のうち1人が述べた。

  中国外務省の毛寧報道官は北京で同日開いた定例記者会見で、「中国への理解を深め、互恵的な協力を推進するため、マスク氏や他のビジネス界の首脳による訪中を歓迎する」と表明。「われわれは外資系企業が中国に投資し、中国市場を開拓し、中国の発展の機会を共有することを望む」と述べた。

  テスラにコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。上海市政府報道室と国務院新聞弁公室の担当者も今のところコメント要請に応じていない。

  マスク氏の訪中計画については、ロイター通信が先に報じていた。

関連記事

原題:Musk Echoes Apple, Mercedes CEOs on Importance of China Ties (2)(抜粋)

(リードを書き換え、第2-4段落を追加して更新します。この記事は一部に自動翻訳を利用しています)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE