台湾株、1年2カ月ぶり大幅安-コロナ懸念にハイテク売り重なる
Cindy Wang-
加権指数は一時8.6%下落、1969年以来の記録的値下がり
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新型コロナ対策強化、12日の新規感染症例が過去最悪の16人
台湾の株価指数、加権指数が昨年3月以来の大幅安を記録した。新型コロナウイルス感染症への対応強化を巡る投資家の懸念や世界的なハイテク株売りが背景にある。
12日の台北市場で4.1%安で取引を終えたが、一時は8.6%下落し、日中ベースで1969年以来の記録的値下がり。4月の高値からの下落率は9.6%で、調整局面入りは回避した。比重が高い台湾積体電路製造(TSMC)は一時9.3%下げた後、1.9%安で終了した。
台湾株は4月末に下げ始めるまでアジア株の中で特に好調だっただけに、12日の激しい売りは相場の転換を際立たせた。衛生福利部(衛生省)の陳時中衛生相はこの日午後の会見で、新型コロナ対策を強化すると述べ、順守しない事業体は罰金か閉鎖を迫られるだろうと説明した。ブルームバーグ集計データによると、台湾でこの日報告された新規感染症例は16件で、1日当たりとして過去最悪だった。
同省疾病管制署の11日の発表によると、感染源が不明の複数の新型コロナ感染症例があったため、4週間にわたって予防措置を強化する。具体的には屋内での集会を100人以下、屋外イベントを500人以下に制限。必要に応じて娯楽施設を当局が閉鎖する措置も含め、6月8日まで実施する。
一方、自由時報は12日、陳時中衛生相を引用し、台湾当局が警戒レベルを同日さらに高める可能性があると報じていた。屋内で5人、屋外では10人を超える人数で集まることを禁じ、不要不急の業種に休業も要請することもあり得るという。
原題:Taiwan Stocks Sink Most in 14 Months on Virus Woes, Tech Rout、Taiwan May Tighten Covid Restrictions Further: Liberty Times、Taiwan Bans Large Gatherings Amid Growing Covid Outbreak (1) (抜粋)