一番なじみのある自眉を生かしたセット方法は、スタンダードだからこそ、時代やトレンドに合わせて更新していきたい。メイクアップ・アーティストの耕万理子さんは「今、個人的に撮影現場で一番頻度が高いのがこの眉なんです。それぞれが持つ自眉を生かしつつ、必要なものをプラスしてバランスを取る、まさにグルーミングに近いイメージです」と語る。「まず最初にクリアの眉マスカラで毛流れを整えてから、隙間など足りない部分をパウダーやペンシルでふんわりと描き足すのがおすすめ」。前出の“ラミネートブロウ”のように立ち上げたり、張り付くような仕上がりでなくてOKだという。「あまり毛流れを上向きにするとシャープに主張しすぎてしまうので、斜めに流すのが自然。また、最初は眉頭や眉尻だけなど、部分的にトライしてみても」
話を聞いたのは……
耕 万理子
メイクアップ・アーティスト。外資系コスメブランドに在籍し、アジアに数名しかいないシニアアーティストとして活動後、フリーランスに転身。その緻密な計算のもと生み出される理論とテクニックで、広告や雑誌等、幅広い分野で活躍中。
Photos: Daigo Nagao Text: Kazuko Moriyama Editor: Yu Soga
※『VOGUE JAPAN』20223年4月号「眉あり VS 眉なし? モードな眉メイク最新事情」転載記事。