BEAUTY / TRENDS

ノンシャランから、とことん盛るスタイルまで。各都市のトレンドをおさらい【2023SS春メイクトレンド】

2023年春夏シーズンの装いにおいて、注目すべきヘアメイクトレンドとは? バックステージスナップから、注目すべきホットトピックと潮流をご紹介。

ポストコロナのビューティーは、タイムレスでレスイズモアなスピリッツを感じさせて

CHANEL

ポストコロナのヘルシーな美しさを追い求めるムードはそのままに、多彩なカラーやラメといった“装う喜び”を思い出させてくれるツールも楽しみたい──2023年春夏シーズンのランウェイには、そんな私たちの潜在的な心の叫びが如実に表れているようだった。余分なものをそぎ落とす“レスイズ モア”の考え方は、過去のシーズンより引き続き健在。バックステージにエステティシャンチームを招集し、本格的なフェイシャルトリートメントをモデルの肌づくりの一環としたブランドも少なくない。それはつまり、肌の内側からにじみ出るような輝きを演出するため、“メイクとしてのスキンケア”が確立されはじめている証しともいえるだろう。

同じように、昨今のランウェイビューティーに漂う“レス”志向は、ミニマルでラフなネオグランジテイストの台頭にもつながっている。スキントーンに近い色でさりげなく陰影を強調したり、ベージュやオレンジ系のカラーでワントーンに仕上げたりといった90年代風メイクがリバイバル。今シーズンは、より自然で精緻に施されている印象だ。結果として、生っぽいローキーな肌とカラーメイクとのコントラストが、より率直に伝わるようになったということでもある。

だからこそ、ヌードライクな佇まいの中へ、色や輝きなどの要素をピンポイントで投入したメイクも。斬新なデザインのアイラインからグリッターやスパンコールを使うアイデア、ヴィヴィッドな色使いまで、“盛るところは盛る”という潔いアティテュードが特徴。全体の雰囲気に自然なツヤ感やリアルな佇まいを残しながら、見せたい部分をしっかり見せて魅力をダイレクトに伝えるプレゼンテーションが目立った。

どこをメインにデコレーションするかは、もちろんあなた次第。今シーズンのメイク、どんな色で何を描く?

RODARTE

GIAMBATTISTA VALLI

ECKHAUS LATTA

PRADA

ALEXANDER McQUEEN

Photos: Acielle / Style Du Monde | @styledumonde, Gorunway.com, Hunter Abrams / @hunterabrams Text: Misaki Yamashita Editor: Kyoko Muramatsu