FASHION / TREND & STORY

MALION VINTAGE──ヴィンテージのネクタイや古着をアップサイクル。【日本の気鋭デザイナー Encyclopedia Vol.21】

注目の若手デザイナーたちへ、今季のテーマやマイブームなど、5つの質問。今回はマリオン ヴィンテージ(MALION VINTAGE)を手がける石田 栄莉子と清水亜樹にASK!

Q1. ブランドの1番の特徴や個性を教えてください。

古着や古布などを解体し、生地として捉えながらデザインを考え、アップサイクルしています。

Q2. 今季のテーマやこだわりは?

2022FWのテーマ「SEACRET BASE」(秘密基地)。過去を紐解く=古着の解体、クローゼットの中をあさっては引っ張り出し、隠されるの繰り返し。大切にしまわれていた服たちは、いつだってキラキラして見えた。何でも興味のあったあの頃。くぐり抜けると、自分だけの秘密の場所、宝物があった。解く、繋げる、結ぶ、染める、なんでもやってみる。私たちの秘密基地。

子供の頃、両親のクローゼットに綺麗に並べられていたネクタイの色や柄、生地の美しさにワクワクしていた感情を思い出し、ブランドのシグネチャーでもあるネクタイにフォーカスして、メインファブリックになるようコレクションを製作しました。ダウンジャケットはヴィンテージやユーズドのネクタイを約70本解体し、再構築しました。

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Q3. 今の日本・東京のファッションシーンをどう捉えてますか?

ファッションシーンではないかもしれませんが、東京だけでなく、日本のファッションは世界的に見てかなり感度が高いと思います。仕事でも海外へ行くことが多いですが、他の国に比べて日本は“ただ服を着ている”というより“自分で選んで服を着ている”方が多い様に感じます。

奇抜で個性的なものだけがファッションではなく、シンプルな中にもファッションへの興味や関心がある事を感じます。街を歩く人々を見ても、それぞれが自分らしいお洒落をしていて、ヘアやメイクにも同様にそれを感じます。

Q4. 今、1番のマイブームは?

BARカクテルを飲むことです。コロナ禍になってから外食をすることが特別になり、お酒を飲む機会が減りました。夕食時にも嗜む程度は飲みますが、BARへ行きカクテルグラスで美味しいお酒を味わって飲むことを楽しんでいます(清水)。

Q5. 今後の目標や野望を教えてください。

私たちは古着の山の中から自分たちが良いと思うものをピックアップし、洗濯、解体、プレスしたものを1パーツごとに裁断し、パッチワークをしています。想像以上の時間をかけて作り上げていく服たちを生産出来るのは、今私たちの周りにいる方々のおかげなので、生産者からお客様の手もとに届くまで、大切に服を届けていきたいです。これからも丁寧なモノづくりをしていけるように、環境を整えていきたいです。

Profile
マリオン ヴィンテージ
セレクトショップ兼オリジナルブランドを販売する「cher」で、デザインを担当していた石田 栄莉子と販売を担当していた清水亜樹が2017年に設立。デッドストックのファブリックやヴィンテージアイテムをアップサイクルした服作りが特徴。https://malion-vintage.com/

Editors: Maki Hashida, Kyoko Osawa