透明感のあるローズの香りをヘアからふんわりと/村松杏子
湿度の多い季節、肌に香りをのせるのではなく、髪からさりげなく自分自身を香りで包むという方法も。そっと自分を支えてくれそうな柔らかさが感じられるパルファン・クリスチャン・ディオールのローズ カブキのヘアパフュームを私はレコメンド。咲きたてのローズのみずみずしい香りを表現したピュアな芳香がふわっと。そして、あとから上品なパウダリーのニュアンスが。調香師フランソワ・ドゥマシー曰く「この香りの中心は光を帯びた花びらに身を包んだローズ。 そのやわらかな肌ざわりに、真珠のような露が光る みずみずしいグリーンがアクセントを添えるのです」。その言葉の通り、品性のある、エレガントな女性像にこの香りが導いてくれそうな。
甘いだけじゃない。“良い女”感を演出する、官能的なチェリーに酔いしれて/山口理沙
今のじめじめとした季節を吹き飛ばしてくれるような脳天に突き刺さる官能的な香りを発見。それが、トム フォード ビューティの「チェリー スモーク」の香水。シュッとひと吹きするだけで、セクシーな大人の装いにアップデートしてくれます。トップはチェリーの甘みが強すぎるかなと感じるのですが、時間が経つにつれ肌に馴染むとラストノートは大人なレザー感も堪能できるので甘いだけじゃなく、ミステリアスな一面も楽しむことができます。部屋に置いておくだけで映える高級感あふれるボトルもお気に入り。トム フォード ビューティにしか表現できない唯一無二のエクスクルーシブな香りが「あれ、私ってもしかして良い女?」と錯覚させてくれるので、ここぞという勝負時には欠かせないお守りのような存在となっています。自信のない日にこそ纏いたい「チェリー スモーク」の香りを味方に私は今日もサバイブします。
爽やかなのにセクシーなアクア&グリーン/三谷徹
メゾン フランシス クルジャンから発売したばかりの「アクア メディア コローニュ フォルテ パルファム」は、聡明だけどどこかエロティック。みずみずしく奥行きあるアクアの香りの中にハーバルなニュアンスが見え隠れし、そよ風のような心地よさを感じる非常に清潔感のある香りです。だけど、ベルガモットやバーベナアコードの背後に忍ばせたウッディムスクやスイートフェンネルがなんともセクシーな雰囲気を醸している。この欲張りなバランスが最高です。夏は二の腕や背中につけてさりげなく香りをアピール。オフィスでもプライベートでもフィットする“人モテ”香水と呼べるかも。
フローラルスパイシーが奏でる独創的なストーリー/小齊りえ子
選び抜かれた上質なバニラを主役にベルガモットやネロリが明るさを加え、ほんのりと感じるスパイシーやウッディが安心感をもたらす。そんなハッピーで官能的でミステリアスな新作フレグランスが、クリスチャン ルブタンより登場します。海のなかをたゆたうように泳ぐタツノオトシゴ、澄んだ海水やさらさらとした砂浜、潜水して水面を見上げたときのキラキラとした太陽の輝き……。調香師、クリストフ・レイノーが創り出した「ルビホース オードゥパルファン」は、そんな海のなかの幻想的な世界を想起させます。そして何といっても、香水の域を超えたこのルックス! メタリックなピンクゴールドのタツノオトシゴや巻き貝、レッドソールの珊瑚のオブジェが、360度どこから見ても美しくて楽しくて。眺めても香っても幸せな気持ちになれる、ユーモラスかつ優雅なフレグランスです。