クマを完璧に隠すのではなく、視線をそらすひと手間を!
隠せば隠すほど、逆に悪目立ちしてしまう難しいパーツがクマ。メイクアップ・アーティストの松井里加さんが、ナチュラルにクマをカバーするコツを教えてくれた。
「目の周りの皮膚は顔のパーツの他の皮膚に比べて80%も薄いと言われているため、血行不良や摩擦、紫外線、色素沈着、たるみの影など様々な原因でくすんでいます。青黒かったり、赤黒かったり、他の皮膚よりも色が沈んでいるので、カバーするコンシーラーやファンデーションの色選びに気を付けて。特に自分の肌色に合わない、白に近いような色は 白×黒(くすみ)でグレーっぽくなるだけなので要注意です。そしてその部分だけ厚塗り感が出たり、粉っぽく乾燥しているように見えてしまっては、カバーどころか逆に目立ってしまうんです。カバーした部分が、よれてシワまで出てしまう可能性も。
ファンデーションになじんで、ほどよくツヤ感もあるコンシーラーで、完璧に隠そうとしないで、薄く目立たないようにする意識でメイクすることが肝心です。また、最新のコンシーラーのクオリティーもハイパフォーマンス揃いなので、使うアイテムをアップデートするのも手です。
今っぽいカバーの方法としておすすめしたいのが、メイクの上から保湿するようなリタッチアイテム。潤いをプラスすると肌のキメが整い、クマの部分の肌も自然に明るくなり目立たなくなります。そしてハイライトカラーやピンクで涙袋を強調するキュートなボトムシャドウメイクをしたり、頬骨の骨格を美しく見せる艶のスティックハイライトでメイクで、視線をクマ以外の部分に持っていくテクニックも持ち合わせることができたら完璧です。
クマカバーの基本的なアイテム選びとしては、青くくすんでいたり、色素沈着で茶色くなっている場合は、補色であるオレンジやピンクのコンシーラーを。先に色ムラをカバーしてから、肌の色に合ったファンデーションで薄く重ねづけすると目立たなくなります。また、たるみが原因でクマの部分に黒い線ができている人は、すべてのメイクが終わって一番最後に、カバー力が高めで肌と同じ色のコンシーラーを使います。たるみの線になっている部分にのみ、細筆を使ってうっすらと線を引き、軽くぼかしていくと、崩れにくくフィット感もキープできます」
撮影現場で手放せない! プロがリアルに愛用する、クマカバーコスメとは?
日々新商品を試している、敏腕アーティストの松井さんが、リアルに愛用しているコンシーラーやベースメイクアイテムを、おすすめの理由とともにチェック!
話を聞いたのは……
松井里加
メイクアップ・アーティスト。さまざまな広告、メディアなどで活躍。時代に合わせてトレンドをリアルに落としこむ秀逸なセンスで、化粧品ブランドのアドバイザーなども行う。自身のスキンケアブランド、SELALYも美容業界のエキスパートたちから人気が急増中。
〈Image Photo〉Photographer: Akira Shimazu Makeup: yUKI Hair: TAKESHI Editor & Text: Yu Soga