2月3日(現地時間)、スペイン人デザイナーのパコ・ラバンヌがフランスで死去。彼の名を冠したメゾンを所有するPuigグループが明らかにした。享年88歳。1960年代に名声を博し、アンドレ・クレージュやピエール・カルダンらとともにスペースエイジ・ムーブメントを率いた一人だった。
1934年、スペインのサン・セバスティアン近郊に生まれたラバンヌは、幼い頃にスペイン内戦を逃れてフランスに移住。パリ国立高等美術学校で建築を学んだ後、30歳でファッションデザイナーへと転身した。1966年に発表した「Twelve Unwearable Dresses in Contemporary Materials(現代的素材を用いた、12の着用不可能なドレス)」は、金属やプラスチックを素材とした、今や彼のトレードマークとなった作品であり、ブレイクのきっかけに。1969年にはメゾン初の香水「カランドル」を発表し、ビジネスの大きな成功要因となった。
30年にわたるキャリアを経て、1999年に引退。それ以来、表舞台から遠ざかっていた。2010年、ファッション界への多大なる貢献が認められ、フランスのレジオンドヌール勲章を受章した。
彼の退任後、ブランドは2006年から5年間休止していたが、2011年にマニッシュ・アローラの指揮のもと復活を遂げる。2013年、現在のクリエイティブ・ディレクター、ジュリアン・ドッセーナが就任し、ラバンヌのヘリテージを引き継いできた。彼のシグネチャーである「メタルディスク」を用いたデザインは、デュア・リパやカイア・ガーバーが着用し、再び世界のパーティーガールの定番として蘇っている。
Text: Emily Chan Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK