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ワイヤーカード、年次決算の発表を再び延期-現金2300億円が不明

会計問題に揺れるドイツのオンライン決済会社ワイヤーカードが、年次の決算報告書の発表を再び延期した。延期はこれで4回目。監査法人が約19億ユーロ(約2300億円)の現金残高について証明が取れなかったという。

  ワイヤーカードが18日発表したところによると、同社の監査法人を務めるEYは、信託口座に預けられているとされる約19億ユーロを確認することができず、「虚偽の残高証明」が提供された証拠があるという。この額は連結バランスシート全体のおよそ4分の1に相当すると、ワイヤーカードは説明した。

  ワイヤーカードは「虚偽の残高証明が提供され、そのような現金残高やそのための口座が存在するという誤った認識がワイヤーグループ会社の利益のために」生み出されたことが示唆されると説明。「ワイヤーカード経営陣は監査法人と共に、状況の解明に向けて集中的に取り組んでいる」と続けた。

  この発表を受けて、フランクフルト市場に上場するワイヤーカード株は急落し、前日比67%安の35.85ユーロを付ける場面もあった。社債も記録的な大幅安となっている。

原題:Wirecard Delays Report Again Due to Missing $2.1 Billion (2)(抜粋)

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