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ソフトバンク宮内社長、海外事業展開を本格検討へーLINE統合契機

  • 株価が1500円下回る状況「非常に重く受け止めている」
  • 株主優待導入の可能性「現時点では考えていない」

国内通信大手ソフトバンクの宮内謙社長は24日午前に開かれた株主総会で、海外への事業展開について、傘下のZホールディングスLINEとの統合を機に「本格的に検討に入る」との考えを示した。

  理由として、LINEが台湾やインドネシアで事業展開していることなどを挙げた。ヤフー事業を展開するZHDは昨年12月、LINEとの経営統合を発表。現在、公正取引委員会が統合の是非について審査している。

  株価が上場時の公募価格1500円を下回っていることについては、「株主にご心配をおかけしていることを非常に重く受け止めている」と回答。アナリストの平均目標株価も1600円台になっているとし、株主に理解を求めた。株主優待導入の可能性については、「現時点では考えていない」と話した。

  18年12月に上場したソフトバンクの株価は、24日午前時点で1400円を挟んで推移。2月中旬以降、1500円を下回っている。

Key Speakers at SoftBank World Event Day 2

ソフトバンクの宮内社長

  今期(2021年3月期)の業績計画は、ブロードバンド契約数の増加や法人事業の成長から営業利益で前期比0.9%増の9200億円を見込んでいる。新型コロナウイルスの影響については、通信データ量やヤフー事業での電子商取引取扱高の増加を想定する半面、スマートフォン契約の遅れや宿泊事業の利用減少などがマイナスに働くとみる。年間配当は86円と前期から1円増配する予定だ。

  総会では宮内社長や孫正義会長ら取締役11人の選任や報酬として譲渡制限付き株式を付与する議案について審議し、いずれも賛成多数で承認可決した。

1500円を下回って推移する最近のソフトバンク株
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