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TBの5%リターンで満足するな、バランス型は10%-JPMアセット

  • 米経済は軟着陸する過程にあると確信-カンポレアーレ氏
  • 株式か債券かではなく、2つの資産の関係に賭ける取引を勧める

米財務省短期証券(TB)で5%のリターンを得て喜んでいる投資家は目を覚ます必要があると、JPモルガン・アセット・マネジメント(JPMAM)のマルチアセットソリューション向けポートフォリオマネジャー、フィリップ・カンポレアーレ氏は言う。

  同氏はブルームバーグテレビジョンとの11日のインタビューで、こうした投資家は「5%超の利回りの3カ月物TBを買って『安全だ』と満足している」が、バランス型ファンドの1-6月リターンは10%だと指摘。TB投資家の「機会喪失コストは上昇した」と述べた。

  3カ月物TBの利回りは現在5.2%を上回っているが、S&P500種株価指数は今年に入り15%余り上昇している。債券市場の指標であるブルームバーグ米総合債券指数の年初来リターンは1.1%。

カンポレアーレ氏が語る
Source: Bloomberg

 

  同氏のロジックは米経済がリセッション(景気後退)を回避し米連邦準備制度が利上げにもかかわらず、いわゆるソフトランディング(軟着陸)を成し遂げるとのJPMAMの予想に基づいている。連邦準備制度はインフレ押し下げのため、今年6月に休止するまで1年余り利上げを続けた。

  カンポレアーレ氏は「年内のリセッションというのは既定の結論だった」とした上で、JPMAMは「リセッション確率を3月時点の40%から25%に引き下げた。今はソフトランディングの過程にあるとかなり強く確信している」と話した。

  「現金への配分をやめて株式に投資しろと言っているのではない。バランスの取れた分散型のポートフォリオへの賭けは長い間成功してきたが、これは株式か債券かを選ぶものではなく、2つの資産の関係に賭けるものだ」と語った。

原題:JPMorgan’s Camporeale Says Balanced 10% Return Beats T-Bill Play(抜粋)

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