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中国、米が主張する「デカップリングではなくデリスキング」を批判

  • デリスキングは偽装されたデカップリングに過ぎない-新華社
  • 米国による言葉遣いの変更はG7広島サミットの首脳声明にも反映

バイデン米大統領と欧州の同盟国はここ数カ月、一連の新たな対中貿易規制を説明する方法として、中国経済から「デカップリング(切り離し)」ではなく「デリスキング(リスク軽減)」したいとの考えを繰り返し強調してきた。問題は中国にとってそれらに全く違いがないことだ。

  中国の国営メディアや政府当局者、学者らはここ数週間、この二つの言葉の区別を公に否定している。国営新華社通信は26日の論説で「デリスキングは偽装されたデカップリングに過ぎない」と主張。米国は「対中包囲網を強化している」と付け加えた。

  中国の秦剛外相は今月のドイツでの記者会見で同様の批判を展開し、「欧州連合(EU)がデリスキングの名の下に中国とのデカップリングを図るなら、機会や協力、安定と発展からデカップリングすることになる」と述べた。

  米国による言葉遣いの変更には、中国とのビジネス関係を完全に断ち切ることを懸念する西側の同盟国に配慮し、より穏健な姿勢を打ち出すバイデン政権の狙いがある。主要7カ国(G7)首脳は今月開催された広島サミットの声明で「パートナーシップを多様化・深化させ、デカップリングではなくデリスキング」することで経済安全保障を達成する方針を表明した。

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Source: Bloomberg

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原題:China Rejects US Claim That It’s ‘De-Risking’ Not ‘Decoupling’(抜粋)

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