イラン、核開発加速の構え 米は中東に1000人増派へ
イランは核開発を拡大させる構えだ。イラン原子力庁は17日、核兵器につながる濃縮ウランの貯蔵量が近く、核合意で定めた上限を上回る可能性を示した。濃縮度を高めていく姿勢もみせた。一方、シャナハン米国防長官代行は同日、相次ぐタンカー攻撃への対応を理由に中東へ米軍約千人を増派すると発表した。フランスのマクロン大統領などはイランに自制を求める声明を出した。
イランの濃縮ウラン、核合意超過の可能性と警告
イランのロウハニ大統領は17日、核合意維持に向け欧州などに与えられた時間は「限られている」と警告。合意の崩壊は「中東地域にとっても世界にとっても利益にならない」と指摘した。7月上旬までに英独仏中ロの米以外の核合意当事国が対応策を示さなければ、核合意の義務履行を徐々に停止する考えを示している。
米は強くイランをけん制
米国務省のオルタガス報道官は17日の記者会見で「イランの核兵器取得を目指すいかなる行動に対しても米国は最大の圧力で対抗する」と強調。さらに、タンカー攻撃への対抗措置として中東地域に約1000人の米兵を追加派遣する。イランが反発するのは確実で中東情勢の緊張がさらに高まる恐れがある。