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AIの画期的論文の共同執筆者ジョーンズ氏、グーグル日本法人退社へ

  • 休養を取った後、会社を設立する計画-ブルームバーグに確認
  • 執筆者らは注目すべき新興企業を設立-8人全員がグーグル去る

人工知能(AI)分野でグーグルの最も影響力のある論文の一つを共同で執筆したAI研究者、リオン・ジョーンズ氏が、スタートアップを立ち上げるためグーグルを退社する。

  AIに関する先駆的論文「Attention Is All You Need」(原題)の執筆に携わったジョーンズ氏は、グーグル日本法人を今月去ることをブルームバーグに確認した。休養を取った後、会社を設立する計画だという。

  ジョーンズ氏はブルームバーグに寄せたメッセージで、「グーグルを去ることは容易な決断ではなかった。彼らと素晴らしい10年間を過ごしたが、何か違うことに挑戦する時が来た」とし、「AIの勢いと進化を踏まえると、何か新しいものを構築する良いタイミングのようにも感じられる」とした。

  グーグルの広報担当者にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。

  この論文が2017年に発表されると、シリコンバレーでセンセーションを巻き起こした。AIモデルが分析中のデータで最重要な情報に焦点を絞ることを支援するトランスフォーマーの概念を取り上げた。トランスフォーマーは現在、大規模言語モデル(LLM)の重要な構成要素となっており、オープンAIの対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」のような人気のAI製品を支える技術だ。

  論文の執筆者らはその後、法人顧客にLLMを提供するコヒアや、ユーザーが有名人や歴史上の人物を模したチャットボットを作成できる「Character.AI(キャラクター.AI)」など、注目すべき新興企業を立ち上げている。ジョーンズ氏の退社で論文の執筆者8人全員がグーグルを去ったことになる。

原題:AI Researcher Who Helped Write Landmark Paper Is Leaving Google(抜粋)

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