2016年のデビューから瞬く間にスターダムを駆け上がり、今ではファッション界でも圧倒的な地位を確立しているBLACKPINKのジェニー。シャネル(CHANEL)のアンバサダーを務めるだけでなく、エリア(AREA)やシュシュ/トン(SHUSHU/TONG)などによるアイテムを誰よりも早く積極的に纏うなど、新進デザイナーたちの知名度アップにも貢献してきた。
そんな彼女が7月2日(現地時間)、ロンドンの「BST Hyde Park」フェスでのステージ衣装に選んだのは、スローファッション&ブライダルブランド、ウェッド(WED)によるものだった。ケープのようなこの1着は2023年春夏コレクションの「Fluffy Check Dress」をカスタマイズしたもので、フロントはオープン、バックには複雑なパネリングがあしらわれている。ジェニーはレースのショートパンツとニーハイブーツを合わせ、まるで天使のようなオールホワイトのルックをまとめあげた。
絶大な影響力をもつジェニーのスタイルと存在感
ウェッドの共同設立者兼クリエイティブ・ディレクターのエイミー・トリンは、「私たちはいつも、服の中にカジュアルさを宿しながらも、特別に感じられるものを手がけていきたいと思っています」と話す。
ブランドが掲げるエコなマインドセットに沿って、ジェニーが選んだルックはゼロウェイストのカッティング技術とリサイクル素材を使用して作られた。「この作品は、私たちが2021年から開発している技術に基づいています。格子状のパネルにカットしていくので、無駄が出ないのです」とトリンは説明する。
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ウェッドのアプローチはサステナブルファッションの境界線を押し広げ、そのイメージを大きく変えるものだ。「(私たちの服は)デザイン性も高く、とてもセクシーです。しかし、サステナブルというと、そういった要素が置きざりにされがちだと思うのです」とトリンは続ける。「持続可能な服とはどのようなものなのか、私たちはもっと会話をする必要があると思います」
トリンと共同設立者のエヴァン・フィリップスにとって、ジェニーがもたらした影響は大きい。「小さなブランドにとって、彼女のようなスターにブランドを支持してもらうことはとても重要です。これまで私たちの作品を見たことがない人たちが、私たちの世界を知ってくれるのですから」
Text: Emily Chan Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK