ウーバーのチャイＣＦＯが退社へ、ＩＰＯ後で最上級の幹部退任に

配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズのネルソン・チャイ最高財務責任者（ＣＦＯ）が退社する計画であることが事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。2019年に新規株式公開（ＩＰＯ）を実施して以来、最も重要な幹部の退任となる。

　　チャイ氏はダラ・コスロシャヒ最高経営責任者（ＣＥＯ）に退社の意向を伝えたが、時期についてはまだ決定していないという。関係者は非公開情報だとして匿名を条件に話した。

　　ウーバーの広報担当者は発表文でチャイ氏について、「過去５年間にウーバーの財務基盤を強固にし、多額の赤字状態から収益を改善し」、強力なフリーキャッシュフローと営業黒字に向けてかじを切るために不可欠な存在となってきたと評価。「沈黙期間にあるため幹部のキャリア上の決断についてコメントしない」とした。

　　チャイ氏（58）は金融業界出身のベテランで、18年にコスロシャヒ氏にＣＦＯに起用され、ウーバーのＩＰＯ計画の推進とバランスシート改善を託された。チャイ氏は成長のためにスタートアップ資本を自由に投じてきたウーバーにウォール街の規律を持ち込む職責を負った。ウーバーはチャイ氏が入社するまで３年以上にわたりＣＦＯ不在の経営が続いていた。

原題：Uber CFO to Step Down in Most Senior Executive Exit Since IPO（抜粋）