英金融規制当局、経営破綻のグリーンシルを正式調査-他国とも連携
Lucca de Paoli、Jonathan Browning、Alex Morales-
グリーンシル氏は破綻以来初めて公の場に登場、問題なかったと強調
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キャメロン元首相、グリーンシル支援を政府に強く働き掛け
英金融行動監視機構(FCA)は、3月に経営破綻した金融ベンチャーのグリーンシル・キャピタルについて、調査を進めている。FCAが議会からの質問に答える中で明らかにした。
FCAのニキル・ラティ最高経営責任者(CEO)は議会の財務特別委員会委員長に宛てた書簡で、「グリーンシル・キャピタル英国法人に関連する問題を正式に調査している」と言明。「英国の他の法執行・規制当局の担当部署とも協力している」とし、グリーンシル関連企業の調査でドイツやオーストラリア、スイスの当局とも連携していると続けた。
同書簡によると、FCAは反マネーロンダリング規則と、グリーンシルの代表として活動していた規制対象企業のミラベラ・アドバイザースを通じてグリーンシル関連企業の一部について監督権があるものの、同社のサプライチェーン金融は直接監督していない。グリーンシルの代表はコメントを控えた。ミラベラはコメントを求める電話や電子メールに応答していない。
11日はグリーンシル創業者のレックス・グリーンシル氏が経営破綻後初めて公の場に姿を見せた。同氏は議会委員会で、同社が売却した資産は正しく記載され、情報は投資家や監査人、規制当局が閲覧できるようになっていたと釈明した。
グリーンシルを巡っては、元英首相のデービッド・キャメロン氏が政府に支援を強く働き掛けていたことも明らかにされた。スナク財務相が議会に宛てた書簡によると、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた企業向けにイングランド銀行(英中央銀行)が用意した融資プログラムをグリーンシルは資格を満たしていないため利用できなかったが、これについてキャメロン氏はスナク氏に「ばかげている」と抗議していたという。
原題:
Top U.K. Regulator Is Investigating Greensill Amid Lobbying Row(抜粋)
Greensill Says His Firm Always Provided Financing on Real Assets(抜粋)