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50歳までノーブラ主義だったローレン・ハットン、78歳でブラのキャンペーンモデルに。【セレブ美容探偵】

現役モデルで俳優のローレン・ハットンが、ランジェリーブランドのキャンペーンモデルに。「50歳まで一度もブラを着けたことがない」という彼女が、今になって何故この仕事を引き受けたのか。その理由を、セレブウォッチャー・さかいもゆるがリサーチ。

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22歳でファッションモデルとしてデビューし、78歳の現在も現役のモデルと女優業で活躍するローレン・ハットンが、ランジェリーブランド「Cuup」のブラのキャンペーン広告に登場した。米『VOGUE』誌のインタビューではアラフィフまではノーパンでノーブラ主義だったと語っていたローレンが、なぜ今この仕事を引き受ける気になったのだろう。

 彼女が40歳で一度モデルを引退し、47歳のときに「写真修正はしない」という条件で復帰したエピソードは、彼女の「自分も他人も欺きたくない」生き様を、端的に示している。ということは、このブランドのブラは、そんな彼女が着けてもいいと思えるほど快適だということだろうか。

2017年、NYファッションウィークでのショット。 Photo: Ben Gabbe/Getty Images

ローレンが若かった60年代には、ショーツといえばおへそまで隠れるような大きなパンツしかなくて、着心地のいいアンダーウエアなどなかったのだという。「腰骨が見えるデザインなんて存在しなかったしね。だから私はブラもショーツも着けなかったの。着心地が悪いし、下着の跡が肌に付くし。デニムTシャツだけを身につけて仕事に行っていたから、どのみちアンダーウエアなんて必要なかったの」。

しかし、50歳に差し掛かる頃、パリで出合ったブラを着けたことで彼女のランジェリーに対する意識が変わることになる。「アンダーワイヤー入りのブラを着けてみたら、アラフィフだった私が突然、30歳に見えたのよ」。その意味がアラフィフの私には理解できる。年齢を重ねるとデコルテが削げて来て、大胸筋も衰え、バストが下がってくる。だから胸に合ったワイヤー入りのブラを着けてバストトップの位置が上がると、姿勢がよく見えて本当に若々しく見えるのだ。

UKで開催された「ファッション・アワード 2019」に出席。Photo: David M. Benett/Dave Benett/Getty Images

しかしその後60代に入ると、ローレンは身体を締め付けるワイヤー入りブラから解放されたくて、タクシーに乗った途端ブラを外すようになる。もっと自分のボディに合ったブラはないのか、とずっと探し求めていたという。そして出会ったのが、「Cuup」のブラというわけ。ベーシックで飾りのついていないデザインのブラを着けてみると、形も綺麗で、蚕のようにスムーズな肌触りだった。そこでローレンは再びブラを着けるようになり、この度キャンペーン広告に参加するようになったのだ。

2017年春夏のボッテガ・ヴェネタのランウェイに登場。Photo: Pietro D'aprano/Getty Images

以前、どこかのインタビューで「若く見せようとは思わない」というようなことを語っていた彼女だけど、ブラにシャツを羽織った写真はとても若々しく見える。やはり歳を取ると生き様が顔に現れるということなのか。そして人によって合うブラはさまざまだと思うけれど、バストにフィットした正しいサイズのワイヤー入りブラにアンチエイジング効果があるのなら、真剣に探す価値がありそうだ。

Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani