超長期債が上昇、日銀総裁が緩和継続姿勢-2年債入札結果は無難の声
日高正裕
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30日の債券相場は超長期債を中心に上昇。日本銀行のイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)修正が遠のいているとの見方から買いが優勢となった。2年国債入札については、市場関係者の間で無難な結果との声が聞かれた。
日銀の植田和男総裁は参院財政金融委員会で答弁し、現行の金融緩和を継続していく姿勢を改めて示した。
粘り強く金融緩和、2%物価上昇の達成にはまだ間がある-日銀総裁
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、日銀が7月の金融政策決定会合でもYCC修正を見送るとの見方が国債に対する需要を支えていると指摘。6月1日に行われる10年債入札は「利回りが0.4%台半ばであれば、無難に消化されるのではないか」との見方を示した。
新発国債利回り(午後3時時点)
先物 | 2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
148円54銭 | -0.065% | 0.100% | 0.430% | 1.015% | 1.245% | 1.410% | |
前日比 | 10銭高 | 横ばい | +0.5bp | -0.5bp | -1.5bp | -1.5bp | -2.0bp |
日銀は午前の金融調節で定例の国債買い入れオペを通知した。買い入れ額はいずれの年限も前回から据え置いた。10年国債と先物決済に使われる受渡適格最割安銘柄(チーペスト)を対象とした指し値オペも継続した。
2年債入札
- 最低落札価格は100円12銭と市場予想を上回る
- 応札倍率は3.77倍と前回(3.70倍)からほぼ横ばい
- 小さいほど好調な結果を示すテール(最低と平均落札価格の差)は7厘、前回は1銭
- 岡三証の鈴木氏
- 入札は無難な結果だった。落札したのは都銀勢が中心だろう
- 備考:2年利付国債の過去の入札結果
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