北朝鮮が弾道ミサイル2発発射、EEZ内に落下-2年ぶり
延広絵美、広川高史
更新日時
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政府は国家安全保障会議を開催、国連安保理決議違反と抗議
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「わが国と地域の平和と安全を脅かすものであり言語道断」と菅首相
北朝鮮から弾道ミサイル2発が発射されたと政府が15日、発表した。日本海の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定されるという。弾道ミサイル発射は3月以来で、EEZ内への落下は2019年10月以来。
ミサイルは最高高度約50キロメートル程度を約750キロ飛翔したという。当初はEEZ外に落下したとみられるとしていたが、岸信夫防衛相は同日夜、「分析を進める中で変則軌道で飛翔したことが判明した」と記者団に語り、発表を修正した。政府は、国家安全保障会議(NSC)を開き対応を協議した。
菅義偉首相は記者団に「約6カ月ぶりの弾道ミサイル発射は、わが国と地域の平和と安全を脅かすものであり、言語道断。国連安保理決議にも違反しており厳重に抗議するとともに、強く非難する」と話した。
北朝鮮は3月25日、新型の弾道ミサイル2発を日本海に発射している。今月11日と12日には新型長距離巡航ミサイルの試射に成功し、1500キロメートル離れた標的に命中したと発表した。
北朝鮮の核・ミサイル開発は、バイデン政権にとって最も大きな外交課題の一つだ。朝鮮労働党の金正恩総書記は2018年の米朝首脳会談後、「朝鮮半島の完全な非核化」に取り組むとした合意文書に署名したが核・ミサイル開発は進めていた。昨年10月の軍事パレードで過去最大級とみられる新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を披露した。
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