新型ロータス・エミーラ、ついに日本上陸!

1月14日、東京オートサロン2022(千葉県・幕張メッセ)で、ロータスの新型ミドシップ・スポーツ「エミーラ」を発表した。
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Hiromitsu Yasui

世界にまだ1台

東京オートサロン2022のプレスデイで、ロータスが注目を浴びた。

「なんでこんなにひとが集まっているの!?」と、通りかかるひとの声が聞こえるほど、報道陣が集まったのは、ベールがかかったままのクルマの前。新型車「エミーラ」のお披露目が、2021年1月14日正午すぎにおこなわれたのだった。

「世界にまだ1台しかないんです」

日本へはまず「V6 ファーストエディション」が上陸する。

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英ロータスの日本総代理店を務めるLCI株式会社の高橋一穂代表取締役の紹介とともに、覆いがとられた。405psを発揮する3.5リッターV型6気筒ガソリン・エンジンをミドシップした後輪駆動のスポーツカーだ。

会場に集まったジャーナリストから「おおっ」と、声が上がったのは、「エンジン車の集大成」という説明がなされたとき。なにしろ、2021年4月には「ロータスは2020年代の終わりには電動スポーツ・カーのメーカーになる」と、本社のマット・ウィンドルCEOが発表していたこともあり、ジャーナリストの声は、感慨ぶかいため息のようにも聞こえた。

V6 ファーストエディションには、LEDヘッドライトとリアLEDランプ等のLEDライト類、チタニウムエキゾーストテールパイプフィニッシャー、電動調整・可倒式ヒーテッドドアミラー、リアパーキングセンサーなどが備わる。

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エミーラについて、前出のウィンドルCEOは「私たちがこれまでに作ったなかで、もっとも完成度の高いロータス」と、言っている。もうすこし具体的にいうと「印象的なデザイン、スポーツカーのクラスでも、最高の乗り心地とハンドリングを実現するスリリングなダイナミックパフォーマンス、卓越した空力特性」(プレスリリースより)と、なる。

発表時にはサーキットを走っているビデオが公開された。ロータスが得意としてきた接着材によるアルミニウムのフレームを持つ車体は、路面に吸いつくようなコーナリング姿勢とともに、スーパーチャージャーを装着したV6エンジンによる、猛烈なダッシュによる加速力を見せつけたのだ。

展示車のタイヤはグッドイヤーだった。

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ボディサイドには、V6 ファーストエディションを示す専用エンブレムが備わる。

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先進運転支援システム(アダプティブ・クルーズ・コントロール、衝突防止システム、疲労感知アラーム、道路標識情報、車速リミッター、車線 逸脱警告、後退時安全確認警告機能、レーンチェンジアシスト)は現在開発中とのこと。2022年夏以降別パックオプションとして、段階的に発表発売予定という。

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タイヤはグッドイヤーの「イーグルF1スーパースポーツ」が標準で、サーキット用としてミシュラン「パイロットスポーツカップ2」が用意されている。組み合わされるのは、20インチの鍛造ホイールだ。

標準が6段マニュアルというのも、スポーツカーに興味があるひとなら”そそられる”だろう。オートマチックはオプションとなる。ビデオではテスト・ドライバーが楽しそうにギアチェンジをしていた様子が印象的だ。エミーラのようなドライバーズカーに乗るひとは、マニュアルを好むんだなあと、得心がいった。

3.5リッタースーパーチャージャーV6エンジンは、2シーターの後ろにミッドマウントされる。最高出力は405ps。

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展示車のトランスミッションは6MT。

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限定200台はあっという間に完売

2シーターのボディは4.43mの全長と1.22mと低い全高を持つ。ドライバーポジションは車体のセンター近く。キャビン背後にはエアインテークをそなえ、大きく張り出したリアフェンダーが目をひく。

いかにも走りがよさそうなスタイルであるいっぽう、質感の高さを感じさせる。スポーツカー好き、というか、クルマ好きなら、くらっときそうな魅力的な存在感だ。

シートヒーター(3セッティング)や12-way電動調整機能&2プリセットメモリー機能(運転席&左右ミラー)、クライメートコントロール(シングルゾーンエアコンディショニング)、クルーズ・コントロール、キーレススタート、DPMドライブモード(ロータスダイナミックパフォーマンスマネージメント、Tour/Sport/Track/ESC Off)などは標準装備。

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ステアリング・ホイールは楕円状。

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日本では、まず「V6ファーストエディション」からデリバリーされる。特徴は、オプションの多くを標準装備とした点だ。たとえば、ドライブモードセレクター(ロータスダイナミックパフォーマンスマネージメント)など。

さらに、英国の高級オーディオブランド「KEF」の名を冠したハイファイシステムをはじめ、ロータスデザインパックの一部である20インチ超軽量Vスポーク鍛造ダイヤモンドカットアロイホイール、そして選択の幅が広い車体色とインテリアトリム&シートなども、V6ファーストエディションの特徴だ。

12.3インチTFTドライバーディスプレイに速度などは表示される。

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英国オーディオ・ブランド「KEF」の10チャンネルプレミアムサウンドシステム(340W)を搭載する。

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ダッシュボード中央に取り付けられた10.25インチHMIタッチスクリーン。スマートフォンとの接続(Bluetooth or USB)によりApple CarPlay / Android Autoにも対応する。

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V6ファーストエディションの価格は1353万円。2022年は日本市場向けに200台が確保されたものの「あっというまに“蒸発”というかんじで売約済みになりました」と、前出の高橋代表取締役。

年内にもういちど、同様の仕様を日本市場で販売できればいい、ということだった。

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文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)