メタ、ＥＵ個人情報保護違反で約1800億円の制裁金－米国にデータ転送

フェイスブックの親会社、米メタ・プラットフォームズは、欧州連合（ＥＵ）の個人情報保護違反として過去最高となる12億ユーロ（約1800億円）の制裁金を科された。ＥＵ内から米国への利用者データの転送を期限内に停止することも命じられた。ＥＵ内の複数の当局はこれまで、メタが米国に持ち出した個人情報の安全を確保していないと指摘していた。

　　アイルランドのデータ保護委員会は22日、メタのデータ転送に関する決定文を発表。同社は米国へのデータ転送を続けており、データが転送される個人の「基本的な権利と自由に対するリスク」に対処していないと結論づけた。

　　メタには制裁金に加え、５カ月以内に「個人データの米国への転送を今後一切停止」するとともに、ＥＵから持ち出された個人データの「保存を含む米国での違法な処理」を６カ月以内に停止するよう求められた。メタの制裁金額は、個人情報保護違反でアマゾン・ドット・コムに以前科された７億4600万ユーロを優に上回る。

　　メタは今回の決定には「欠陥があり」、「不当」だとして上訴する意向を示した。また「フェイスブックの利用者数百万人」が不利益を被るとして、データ転送禁止命令の「即時」停止を求めることも約束した。

原題：Meta Fined Record $1.3 Billion in EU Over US Data Transfers (1)

（抜粋）