アメリカで最も権威ある音楽賞と呼ばれるグラミー賞の授賞式が、いよいよ2月4日(現地時間)にロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで行われる。昨年は人種や年代、LGBTQ+までダイバーシティの時代を映し出したかのような受賞結果となったが、今年の授賞式ではどんなドラマが起きるのだろうか? 第66回グラミー賞についてわかっていることをおさらいしよう。
グラミー賞2024はいつ、どこで開催される?
第66回グラミー賞の授賞式は、2024年2月4日(以下、現地時間)にロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催される。日本で授賞式の模様は、2月5日午前9時からWOWOWで独占生中継される予定だ。
グラミー賞2024のホストは?
授賞式で司会を務めるのは、南アフリカ共和国出身の人気コメディアン、トレバー・ノアだ。2021年から4回連続で大役を任された彼は、以前『ビルボード』誌のインタビューでグラミー賞の魅力について、「アーティストが生で音楽を奏でるという、最も本質的な姿を体験できる数少ない場であることです。これほど素晴らしいことはありません。音楽だけでなく、彼らがやっていることを深く理解することができます」と語っている。
グラミー賞2024でパフォーマンスするのは?
受賞の行方とともにアワードを盛り上げるのが、豪華アーティストたちによるパフォーマンスだ。まずレコーディング・アカデミーは、年間最優秀楽曲賞3度目の受賞を狙うビリー・アイリッシュ、映画『バービー』にも出演し、その主題歌「Dance the Night」で2部門にノミネートされているデュア・リパ、デビュー作でグラミー賞3冠に輝き新世代のポップスターとなったオリヴィア・ロドリゴの出演を発表した。
第2弾のラインナップは、4部門にノミネートされている現代アフリカ音楽のスターと名高いバーナ・ボーイ、最優秀カントリー・パフォーマンス(ソロ)にノミネートされているルーク・コムズ、そして最優秀ラップ・アルバムにノミネートされているトラヴィス・スコット。続いてステージに立つことが明らかになったのは、ビリー・ジョエル、ラスベガスに誕生した世界最大の球体型アリーナ・スフィアからの世界初生中継を行なうU2、グラミー賞で初パフォーマンスとなるジョニ・ミッチェルというレジェンドたちだ。そして先日、最多9部門ノミネートを果たしたSZAもパフォーマンスすることが発表された。
グラミー賞2024でプレゼンターを務めるのは?
音楽界で最も権威あるアワードだけにプレゼンターも華やかだ。グラミー賞受賞経験のあるクリスティーナ・アギレラ、前回の新人賞を獲得したサマラ・ジョイをはじめ、レニー・クラヴィッツやマルーマ、ライオネル・リッチー、マーク・ロンソン、メリル・ストリープ、テイラー・トムリンソン、オプラ・ウィンフリーらが栄誉ある各部門の受賞者を発表する。
グラミー賞2024にノミネートされたのは?
第66回グラミー賞では、最優秀アフリカン・ミュージック・パフォーマンス、最優秀オルタナティヴ・ジャズ・アルバム、最優秀ポップ・ダンス・レコーディングの3部門が新たに追加、そして最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)と最優秀ソングライター(ノン・クラシック)の2部門が主要部門に移行され、全94部門のノミネーションが昨年11月10日(現地時間)に発表された。
最多ノミネートとなったのは、主要3部門を含む9部門で候補入りしたSZA。ジョン・バティステ、ビリー・アイリッシュ、オリヴィア・ロドリゴ、そしてマイリー・サイラスはそれぞれ6部門でノミネーションを得た。また年間最優秀楽曲に7度目のノミネートを果たし、ポール・マッカートニーやライオネル・リッチーらの記録を抜き、最多ノミネートの記録を更新したテイラー・スウィフトにも注目だ。アルバム『Midnights』で年間最優秀アルバムを受賞すれば、フランク・シナトラやスティーヴィー・ワンダーらを超え、アーティストとして初の4度目の受賞となる。
第66回グラミー賞の主要部門ノミネーション
年間最優秀レコード
ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For?」
ボーイジーニアス「Not Strong Enough」
ジョン・バティステ 「Worship」
マイリー・サイラス「Flowers」
オリヴィア・ロドリゴ「vampire」
SZA「Kill Bill」
テイラー・スウィフト「Anti-Hero」
ヴィクトリア・モネ「On My Mama」
年間最優秀アルバム
ボーイジーニアス『the record』
ジャネール・モネイ『The Age of Pleasure』
ジョン・バティステ『World Music Radio』
ラナ・デル・レイ『Did you know that there's a tunnel under Ocean Blvd』
マイリー・サイラス『Endless Summer Vacation』
オリヴィア・ロドリゴ『GUTS』
SZA『SOS』
テイラー・スウィフト『Midnights』
年間最優秀楽曲
ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For?」
デュア・リパ「Dance The Night」
ジョン・バティステ 「Butterfly」
ラナ・デル・レイ「A&W」
マイリー・サイラス「Flowers」
オリヴィア・ロドリゴ「vampire」
SZA「Kill Bill」
テイラー・スウィフト「Anti-Hero」
最優秀新人賞
グレイシー・エイブラムス
フレッド・アゲイン
アイス・スパイス
ジェリー・ロール
ココ・ジョーンズ
ノア・カハン
ヴィクトリア・モネ
ザ・ウォー・アンド・トリーティ
年間最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)
ダニエル・ニグロ
ダーンスト・エミール2世
ヒット・ボーイ
ジャック・アントノフ
メトロ・ブーミン
年間最優秀ソングライター(ノン・クラシック)
エドガー・バレーラ
ジェシー・ジョー・ディロン
ジャスティン・トランター
シェーン・マカナリー
セロン・トーマス