オートクチュールウィーク真っ只中のパリ。ハリウッドセレブたちがランウェイショーに出席するために続々と駆けつける中、オフルックに身を包んだアン・ハサウェイをキャッチ。グラマラスな姿はフロントローでお目にかかれるとして、この日のカジュアルな装いは信じられないほどシックに見えた。特に彼女の帽子のチョイスは、ちょっとしたデジャヴを感じさせてくれる。
そのデジャヴというのは、映画『プラダを着た悪魔』（2006）でハサウェイが演じたアンディ・サックスだ。彼女がこのキャスケットをエレガントな白のコートや、シャネル（CHANEL）のレイヤードネックレスと合わせていたシーンを覚えている人も多いだろう。2000年代にジェニファー・ロペス、ブリトニー・スピアーズ、グウェン・ステファニーのようなスターたちがこぞって愛用したアイテムだが、ミュウミュウ（MIU MIU）の2017-18年秋冬コレクションで復活の兆しを見せるも、正真正銘のカムバックは果たしていなかった。
ネイビーのオーバーコート、クリーム色のセーター、そしてワイドレッグのデニムを合わせたハサウェイのコーデは驚くほど控えめでクラシック。そこにY2Kを連想させるノスタルジックな雰囲気はまったくない。さらにシルバーのウエスタンブーツで足もとをスパイスアップさせ、どこか懐かしいキャスケットも今年流にスタイリングしてみせた。
Text: Christian Allaire Adaptation: Motoko Fujita
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