バイデン氏、米軍制服組トップを擁護-トランプ前政権の内幕本巡り
Anthony Capaccio、Jennifer Epstein-
米国が突然攻撃することはないと中国側に伝達したとされる
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ミリー統合参謀本部議長を「強く信頼」-バイデン大統領
バイデン米大統領と米軍は15日、ミリー統合参謀本部議長がトランプ前政権の最後の数カ月間に中国側と電話連絡を取っていたことについて、任務の一環だと擁護した。
統合参謀本部のデーブ・バトラー報道官は声明で、「統合参謀本部議長は中国やロシアを含む世界の国防責任者と定期的に連絡を取っている」と説明。「こうした対話は、米国の国家安全保障に関する相互理解の改善や緊張緩和、明確さの提供、意図しない結果や対立の回避で引き続き重要だ」とした。
ボブ・ウッドワード、ロバート・コスタ両氏が近く出版する内幕本によると、米軍制服組トップのミリー氏は昨年10月と米議事堂乱入事件直後の今年1月8日、中国共産党中央軍事委員会の李作成・統合参謀部参謀長との電話会談で、米国が突然攻撃するようなことはないと伝えたとされる。ワシントン・ポストとCNNが14日に伝えた。これを受け、一部の共和党関係者やトランプ前大統領の支持者は、ミリー氏が辞任するか解任されるべきだと主張している。
バトラー報道官は、こうした行動はミリー議長の職務の一部だと説明。議長による「10月と1月の中国やその他の国への電話連絡は、戦略的安定性を維持するため相手に安心感を与える責務に沿ったものだ」とし、報道されたものを含め、議長からの電話連絡は国防総省など各機関との連携の下で行われているとした。
バイデン大統領は15日、ミリー氏を「強く信頼している」とコメントした。
ミリー議長と中国側の会話に関する質問に対し、サキ大統領報道官は「退任予定の大統領が不安をあおっていた」異常な時期に行われたものだと指摘した。
原題:
Milley Defends China Calls After Book Cites Alarm Over Trump (1)(抜粋)