ドル・円は約1カ月ぶり140円割れ、米金利低下と日銀政策修正観測で
酒井大輔
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12日の東京外国為替市場のドル・円相場は約1カ月ぶりに1ドル=140円を割り込み、139円台前半まで下落。インフレ鈍化観測を受けた米国の長期金利低下と日本銀行による政策修正観測を背景に、円売りポジションを巻き戻す動きが続いた。この日は米国で金融政策の行方を占う6月の消費者物価指数(CPI)の発表を控える。
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外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、インフレ鈍化の期待から米利上げの7月打ち止め観測が出始めたことなどをきっかけに、積み上がっていた円売りポジションの巻き戻しが一斉に来たと説明。「ポジションの解消がどの水準で終わるかが問題」とし、ドル・円の1月安値から6月高値への上昇幅のフィボナッチ・リトレースメント38.2%押し(138円26銭)が調整のめどと分析した。
日銀の決定会合を27、28日に控えて、通貨オプション市場では市場参加者の相場観が反映されるリスクリバーサルでドル売り・円買い権利の需要の高まりを示すマイナス値が4月以来の水準まで拡大。これは投資家が同会合でのイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策の修正リスクをかなり警戒していることを示している。
【視点】円高に備え万全のオプション市場、日銀会合後は円安回帰へ
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