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【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース

  • 米CPIは予想上回る伸び、インフレ上昇は一過性とFRB副議長
  • ユーロ圏成長見通し上方修正、アマゾン勝訴、仮想通貨の専門家見解

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前年の落ち込みからの反動もあるが、コアインフレが底堅く上昇していることを無視するのは難しい-。4月の米消費者物価指数(CPI)発表を受け、バークレイズの米国担当チーフエコノミストはこう指摘しました。コア指数は前月比でも0.9%上昇。これは1982年以来の大きな伸びでした。S&P500種株価指数は3日続落です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

物価の伸び加速

4月の米総合CPIは前月比0.8%上昇と、3月(0.6%上昇)に比べて伸びが加速。市場予想の0.2%上昇を大きく上回った。前年同月比では4.2%上昇と、2008年以来の大幅な伸び率を記録した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で深刻な打撃を被った分野で活動再開が一段と広がり、ワクチン接種によって市民も社会的活動を再開させたことが背景にある。中古車は前月比10%上昇。ホテル宿泊費や航空運賃は過去最大の上昇となった。

「年末に向け落ち着く可能性」

米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は、米CPI急伸には驚いたと認めつつ、インフレ率の上昇は主に一過性の要因によるものだとの見解を示した。全米企業エコノミスト協会(NABE)での講演で、「前年比ベースのインフレ数値はこのところ上昇しており、これはしばらく続いた後、年末に向けて落ち着く可能性が高い」と発言。インフレ率ないしインフレ期待が望ましくない水準に上昇した場合は行動する用意があるともあらためて表明した。

ユーロ圏明るさ増す

欧州委員会はユーロ圏の2021年成長率予想を4.3%と、従来の3.8%から上方修正した。新型コロナワクチンの普及加速と共同復興基金の稼働、世界経済の回復による輸出への追い風で見通しが改善した。ドムブロフスキス副委員長は報告で、「まだ難局を脱してはいないが、欧州の経済見通しははるかに明るくなった」と指摘。その上で「多くの困難な作業が残っているほか、パンデミックが続く限り多数のリスクがわれわれを脅かす」とコメントした。

アマゾン勝訴

アマゾン・ドット・コムは、欧州連合(EU)が命じた2億5000万ユーロ(約330億円)の追徴課税の取り消しを求めた訴えに勝訴した。欧州委のベステアー執行副委員長(欧州デジタル化総括、競争政策担当)が進める優遇税制の取り締まりは再び打撃を被った。EU一般裁判所は、ルクセンブルクの税当局が国家補助規制に反してアマゾンに特別な待遇を与えていたと当局は証明できなかったとの判断を下した。

没落の運命

キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントのアナリスト、ヤシン・エルマンジュラ氏は仮想通貨について、「長期的には、全く新しい資産クラス誕生につながる段階の始まり。その規模は数兆ドルに達すると確信している」とインタビューで語った。ビットコインとイーサについて、まだ大きな成長余地があるとみている。ただ、柴犬のミームをモチーフとするドージコインについては「価値のほとんどは投機的なもので、最終的には没落すると思う」と述べた。

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