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みずほ銀のシステム障害は運用に起因、「経営責任ある」と頭取

更新日時
  • 定期預金関連の不定期更新とデータ更新が重なりシステムに負荷
  • 「極めて重く受け止めている」、原因究明と再発防止へ-藤原頭取

みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行で現金自動預払機(ATM)などのトラブルが発生した問題で1日、藤原弘治頭取が会見し、全システムが復旧したと報告するとともに不具合発生の責任が同行の運用に起因することを明らかにした。

  藤原頭取は不具合の原因について、定期預金関連の不定期な更新45万件と定期的なデータ更新25万件が重なり、システムの一部に負荷がかかったと説明。システムは成功裏にリリースされたが、みずほ銀の運用に問題があったと述べた。

 

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みずほ銀行の看板(2020年11月撮影)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  過去のシステム障害を踏まえて安全で確実な新システム構築を目指していたが想定が甘かったとし、「極めて重く受け止めている」と話した。ハード面だけでなく運用についても、みずほ固有の要因があるか点検する必要があると感じているとした。

  また、最優先事項は原因究明と再発防止だと指摘し、「経営責任はあると考えている」と述べた。

  システム障害は、2月28日午前に発生。みずほ銀が保有するATM約5900台のうちピーク時には4318台で不具合が起こった。定期預金取引システムは3月1日午前2時時点で復旧、全国各地のATMで機器を再起動し、順次トラブルの解消を進めた。

  みずほFG広報担当の塩野雅子氏によると、同日朝の時点で、みずほ銀の有人の支店や拠点のATMは稼働し、午前7時からは商業施設などに設置されたATMで復旧作業を急いだ。インターネット取引のみずほダイレクトも停止していたが、同0時に復旧した。

  ATMに取り込まれたままになっている通帳やカードについては、随時顧客と連絡を取って返却している。

  みずほ銀では2002年のシステム統合時と11年の東日本大震災直後の2度にわたり大規模なシステム障害が発生し、みずほFGは金融庁から業務改善命令を受けた。みずほ証券でも18年6月、インターネット取引ができなくなった。

(会見の内容を追加し全体を更新します)
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