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採用プロセスは「苦痛」-英金融業界求人埋まらず、人材不足浮き彫り

  • 4-6月期、金融業界の求人100に対し約5埋まらず
  • 業務のデジタル化で十分な技術を有する人材が不足

英国の金融機関は必要な人材を集めるのにかつてなく苦労している。銀行や投資、保険業務のデジタル化によって十分なスキル(技術)を有する人材が不足していることが浮き彫りになっている。

  英政府統計局(ONS)のデータによると、金融業界では4-6月期に求人100に対し5を上回る欠員が生じていた。これは記録のある2001年以降で最も高い欠員率。

Hiring Struggle

The UK financial services sector is the third worst for filling job vacancies

Source: ONS

  一段と多くの企業がデジタル化を進め従業員に新たなスキルの取得を求めることで生じるスキルギャップに加え、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴い働き方改革が起きている労働市場の変化が、このように求人が埋まらないといった状況を生み出していると、業界団体ファイナンシャル・サービシズ・スキルズ・コミッション(FSSC)のクレア・タンリー最高経営責任者(CEO)がインタビューで語った。

  これは、採用に予想以上の時間と手間がかかることを意味し、FSSCの会員1社は採用は「苦痛」だと最近表現している。既存の人材が不足していることを受けて、雇用主たちは「技能再教育という方法」へのシフトを促されているとタンリー氏は指摘した。 

  このデータは、経済に幅広いストレスがかかっている時期にもかかわらず、労働市場は引き続きタイトであることを明確に示している。 

原題:UK Finance Firms Face ‘Painful’ Process to Fill Job Vacancies(抜粋)

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