シェブロンCEO、エネルギー価格の高止まりと供給不足に警鐘
Kevin Crowley-
主要生産会社は新規プロジェクト投資に消極姿勢、供給不安を招く
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商品相場の急上昇でも株価が取締役会に送っているサインは異なる
米エネルギー会社シェブロンのマイク・ワース最高経営責任者(CEO)は、石油と天然ガスの主要生産会社が新規の開発プロジェクトを抑制していることで、世界はしばらくの間、高いエネルギー価格に直面するとの見通しを示した。
ワース氏は15日、ブルームバーグ・ニュースのニューヨーク本社でインタビューに応じ、天然ガスと液化天然ガス(LNG)、石油の相場は少なくとも当面高止まりすると予想していると語った。具体的な期間の目安は示さなかった。
新型コロナウイルス禍から世界経済が回復する中で石油・天然ガス価格は今年急伸しているが、主要生産会社はこれまでの価格上昇局面とは異なり、手元資金を新規プロジェクトに投じることに消極的で、それが供給不安を招いている。
欧州は既に数十年で最も深刻な天然ガス不足に直面し、需要が通常ピークを迎える冬季に入る前に記録的水準まで値上がりしている。
経営幹部が新たな供給への投資に慎重なのは、株主が支持する姿勢を示していないことも理由だ。新たな開発プロジェクトに再投資するより速やかに資金を還元するよう株主は望んでいる。
ワース氏は「私が注目する二つのシグナルのうち、一つだけが見える」と述べ、商品相場の急上昇が「投資を拡大できるというシグナル」を発する一方、株式相場が取締役会に送っているサインは異なると説明した。
原題:
Chevron CEO Warns of High Energy Prices and Supply Crunches(抜粋)
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