ドル・円は135円回復、実需の売りで一時下落も米CPI控え底堅い
小宮弘子
更新日時
東京外国為替市場のドル・円相場は底堅く推移。お盆休みを前にした国内実需のドル売りなどが指摘される中、一時1ドル=134円台後半へ弱含んだが、米利上げペースを占う上で注目の米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控えて下値は固く、135円台を回復した。
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市場関係者の見方
クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長
- まもなくお盆休みに入るところが多く、それを前に実需の売りが出ているようだ
- 135円ちょうどから同前半にはまとまった規模のオプションが設定されており、135円台では戻り売りも出やすい
- 一方で、あすの米CPIはどちらに振れるかわからない。このため、ポジションを傾けることはできず、ドル・円の一方的な下げもないだろう
三井住友信託銀行ニューヨークマーケットビジネスユニットの土井健太郎主任調査役
- 米国時間はニューヨーク連銀調査のインフレ期待低下がドルの重しとなったところもあったが、基本的に米CPIを控えて動きにくい相場
- 米CPIは、原油価格の下落でエネルギー込みの部分が下がることがある程度予想される中で、コアがどうなるかが注目
- 表面的には弱く出るかもしれないが、中身はまだまだインフレ基調が残っているという形になることへの警戒感はある
背景
- 8日の米国債市場で10年債利回りは7ベーシスポイント(bp)低下し2.76%前後。9日アジア時間は一時2.7681%
- 米インフレ期待が急低下、NY連銀調査-金融当局の懸念和らぐ可能性
- 米国のインフレ、ピーク視野に-その後の展開巡って見方割れる
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