JPモルガンのコラノビッチ氏、株保有縮小勧める-商品にシフトを
Lu Wang-
S&P500種、6月の安値から13%上昇-商品は下落し買いの好機
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高リスク資産全般の投資判断は「オーバーウエート」に据え置き
投資家は株式の保有をやや縮小し、資金を商品にシフトすべきだと、強気派として知られるマルコ・コラノビッチ氏率いる米銀JPモルガン・チェースのストラテジストが指摘した。リセッション(景気後退)懸念が後退する中、株式のパフォーマンスは他の資産を上回っている。
5日発表された米雇用統計など一連の予想を上回る経済指標を背景に、S&P500種株価指数は6月に付けた年初来安値から13%上昇している。石油や銅などの商品に連動するブルームバーグの指数がその期間に下落したのとは対照的だ。
そうしたパフォーマンスの差は、投資家がリスクオン姿勢を維持しつつ保有資産を入れ替えるのを可能にすると、コラノビッチ氏らは8日のリポートで指摘。株式相場の下落を予想しているという意味ではなく、実際は底堅い企業収益を追い風に株価上昇が年末まで続くとみている。一方、商品相場は最近軟調で、買いの好機と捉えている。
「商品は他の高リスク資産に後れを取っており、われわれはリスク配分の一部を株式から商品にシフトしている」とリポートで説明した。
高リスク資産に対するチームの全体的な投資判断は「オーバーウエート」に据え置き。債券と現金については引き続き「アンダーウエート」としている。
インスティチューショナル・インベスター誌の昨年の調査で株式ストラテジスト番付首位だったコラノビッチ氏は、2022年の大半の期間にわたり株価下落局面での押し目買いを顧客に助言していた。
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原題:
JPMorgan’s Kolanovic Says Time to Trim Stocks, Buy Commodities(抜粋)