ＥＣＢレーン氏、生産ボトルネックがユーロ圏の景気見通しに影落とす

欧州中央銀行（ＥＣＢ）政策委員会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は、ユーロ圏の経済見通しに生産のボトルネックと新型コロナウイルス流行悪化が影を落としているとの認識を示した。

　　成長は「堅調」だが、「経済政策による支援」が必要だと指摘。「景気回復が持続するため、またインフレへのパンデミックの悪影響を打ち消すために、調達環境を十分な期間、良好に保つ」金融政策が必要だと論じた。

　　「インフレ率上昇に寄与している要素は比較対象である１年前の物価の低水準と、原材料価格の上昇、パンデミックに絡むさまざまな生産ボトルネックだ。これらは総じて、一時的な要素だと考えられる」と分析した。

　　また「利上げはまだ視野に入っていないが、いつかは起こるものだ」とし、ユーロ圏の全ての国は財政計画においてこれを考慮に入れる必要があるとくぎを刺した。

　　各国政府は「極めて緩和的な金融政策とポジティブな景気循環環境によって与えられた余力を十分に活用」すべきだとし、経済成長と堅調な労働市場によって「痛みが和らげられている」間に困難な改革を実施すべきだと主張した。

原題：
ECB’s Rehn Says Production Bottlenecks Weigh on Eurozone Outlook（抜粋）