カシュカリ総裁がタカ派筆頭に転換、23年末のFF金利4.4%想定
Matthew Boesler
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来年初めの利下げは非現実的、10日のパネルディスカッションで発言
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7月CPI、物価は正しい方向に進んでいるが利上げの道筋は変えず
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は10日、「インフレ率が目標を大幅に上回っている可能性が非常に高い来年初めに利下げを始めるという考えは非現実的だと思う」と述べた。アスペン経済戦略グループが主催したパネルディスカッションでの発言。
カシュカリ氏は「ある時点まで金利を引き上げた後、利下げを検討する前に、インフレ率が2%に戻りつつあると確信するまで様子を見るというシナリオの方が可能性が高いとみている」と語った。
米CPIは予想以上に減速、エネルギー価格低下-利上げ圧力緩和 (3)
インフレの予想外の鈍化は喜ばしいとしつつ、金融当局が「インフレとの闘いで勝利を宣言するには程遠い」と指摘。7月の米消費者物価指数(CPI)は物価が正しい方向に進んでいることを示す最初のヒントだとした上で、利上げの「道筋を変えるものではない」とも話した。
カシュカリ氏はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジについては、年末までに3.9%、2023年末までに4.4%への上昇を見込むとした。
6月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に公表されたFF金利誘導目標の予測分布図(ドット・プロット)に基づくと、カシュカリ氏は参加者のうち最もタカ派ということになる。16年に同連銀総裁に就いて以降、米金融政策当局者の中で最もハト派的とされてきた同氏にとって、180度の方向転換となる。
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原題:
Kashkari Says Fed to Raise Rates, Keep Them There Until CPI Ebbs(抜粋)
Kashkari Flips From Fed’s Biggest Pre-Pandemic Dove to Top Hawk(抜粋)
(チャートと第5段落を追加して更新します)
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