中国株高に警戒サイン、政府基金が売却着手-大型株下げ目立つ
Bloomberg News
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本土株は前日まで8連騰-中国当局に株高を抑える動き
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社保基金と国家集成電路産業投資基金、株式保有減らす方針
10日の中国株式市場で大型株が大きく値下がりした。政府系の2つの基金が株式の保有を減らすと発表。本土株は前日まで8連騰し、新たな株式バブルを巡る懸念が広がる中で、中国当局が株高を抑える動きに出た。
上海市場でこれまで値上がりが目立っていた中国人民保険集団が一時7.8%安。大型株で構成する上海50A株指数は一時3%の下げとなった。同指数は9日、終値で2015年に付けた日中ピークまであと少しまで迫っていた。10日の上海総合指数は前日比2%安の3383.32で引けた。
株高ペースを巡る中国当局の不安を示す兆しは9日遅くに表れた。証券取引所への同日の届け出によると、中国人民保険の第2位株主で年金を運用する全国社会保障基金理事会(社保基金会)が同社株の最大2%を売却する計画を示した。社保基金会は「定期的な売却活動」の一環と説明している。
また、10日には国営の中国経済時報が「正気を失った」強気相場の危険性に警鐘を鳴らす一方、財新は中国証券監督管理委員会(証監会)が投信会社に対する「窓口指導」で、新たなファンドの募集規模を300億元に制限するよう求めたと報じた。
国産半導体メーカーの育成を目指す国家集成電路産業投資基金は9日、繊維メーカーの無錫市太極実業と深圳市匯頂科技、北京北斗星通導航技術3社の保有株を減らす方針を示した。
原題:China State Funds Start Selling in Warning Sign for Stock Rally(抜粋)
(最新の株価などを加え更新します)
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