スウェーデンのNATO加盟推進でトルコが同意-事務総長
Firat Kozok-
バイデン氏歓迎、対ロシア共同戦線の取り組みが強化される
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ハンガリーも批准に動くだろうとストルテンベルグNATO事務総長
トルコはスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を「できる限り早急」に推進するよう近く自国議会に要請することで合意した。ストルテンベルグNATO事務総長が10日、記者団に明らかにした。ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し共同戦線を張るNATOの取り組みが強化される見通しとなった。
トルコ当局者によれば、クルド人武装組織を巡る問題など、トルコ側の主要な要求で確約が得られたことで行き詰まりが打破された。同当局者はまた、防衛関連の制裁解除という要求についても進展があったほか、関税同盟やビザなし渡航といった問題でも欧州連合(EU)から加盟交渉を加速させるとの同意を得たと明らかにした。
ストルテンベルグ事務総長は、11、12両日にNATO首脳会議が開かれるリトアニアの首都ビリニュスで記者団に、「スウェーデンの加盟が完了すれば、この極めて重要な時期においてNATO加盟国全ての安全保障に利益となる歴史的な一歩となる」とし、「正確な日程は示せないが、これは明確なコミットメントだ」と述べた。
バイデン米大統領は声明で、トルコがスウェーデンのNATO加盟推進で合意したことを歓迎すると表明。「欧州・大西洋地域の防衛・抑止の強化でエルドアン大統領およびトルコと協力する用意がある」と指摘した上で、「クリステション首相とスウェーデンをNATOの32番目のメンバーとして迎えるのが楽しみだ」とコメントした。
ストルテンベルグ事務総長はまた、スウェーデン加盟の批准を保留しているハンガリーについて、「最後の未批准国にはなりたくない」と表明していることから、トルコに続いて批准に動くだろうと話した。
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原題:Turkey Agrees to Back Sweden’s NATO Bid in Boost to Alliance (2)、Biden Welcomes Turkey Commitment on Sweden, NATO(抜粋)