アップルの新型iPhoneイベント、株価は例年通りマイナス圏で終了
Jeran Wittenstein-
前回までの新型iPhone発表日の75%は株価が下落-平均で0.8%安
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14日終値は前日比1%安、先週はアプリ市場巡る地裁判決で大幅下落
新型スマートフォン「iPhone13」が発表された14日、米アップルの株価は下落した。新機種の発表日に株価が低調になる従来のパターンを繰り返した。
アップルが「iPhone13」発表、カメラ機能とプロセッサーなど強化 (1)
株価が下落したのは、ティム・クック最高経営責任者(CEO)ら同社幹部がアイフォーンなどの新型モデルのプレゼンテーションをした後で、ニューヨーク市場の終値は前日比1%安の148.12ドル。ブルームバーグの集計データによると、アップル株は、前回までの新型アイフォーン発表日の75%で株価が下落していた。
共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏が2007年に初代アイフォーンをお披露目した日にアップル株が8.3%上昇した事例を除けば、アップル株は新モデル発表日に平均で0.8%下落している。アイフォーンはアップルの前四半期売上高の約半分を占めていた。
ビスポーク・インベストメント・グループによれば、低調な株価パフォーマンスは、投資家がアップルの定期的な技術革新に慣れており、詳細の多くがプレゼンテーションの前に報道されていたためだろうという。同社は13日の顧客向けリポートで、「新モデル発表のポジティブな影響は株価に織り込み済みであるのが一般的だ」と指摘した。
アップル株は今年、成長見通しへの楽観論から2桁の上昇率を記録し、年間で3年連続高となるペースにある。ただ、先週はアプリ市場「アップストア」のビジネスモデル修正を連邦地裁判事が命じたのを受けて、4カ月ぶりの大幅安を記録していた。
ただ、それでもウォール街の金融機関はアップル株の先行きに楽観的で、ブルームバーグの集計データでは、アナリスト47人の約8割が投資判断を「買い」とし、「売り」は2人のみ。
原題:
Apple’s IPhone Event Delivers Usual Gloom for Its Stock (1)(抜粋)