アマゾンが勝訴、ＥＵの2.5億ユーロ追徴課税－不当な優遇なかった

米アマゾン・ドット・コムは、欧州連合（ＥＵ）が命じた２億5000万ユーロ（約330億円）の追徴課税の取り消しを求めた訴えに勝訴した。欧州委員会のベステアー執行副委員長（欧州デジタル化総括、競争政策担当）が進める優遇税制の取り締まりは再び打撃を被った。

　　ＥＵ一般裁判所は12日、ルクセンブルクの税当局が国家補助規制に反してアマゾンに特別な待遇を与えていたと当局は証明できなかったとの判断を下した。

　　昨年にはアップルが同様の裁判で勝利した。アップルは違法な優遇措置を受けていたとして過去最大となる130億ユーロの追徴課税などの支払いをＥＵから命じられていた。

　　ベステアー氏はルクセンブルクやアイルランド、オランダなど一部のＥＵ加盟国が世界的な大手企業を誘致するために不当な優遇措置を与えていた疑いがあるとして、長年、取り締まりに力を入れてきた。

　　ＥＵ一般裁判所の判事は、欧州委員会は「アマゾン・グループの欧州子会社に対する不当な税負担軽減があったと立証するために必要な法的基準を示せなかった」と述べた。

原題：Amazon Delivers Another Big-Tech Tax Defeat to EU’s Vestager (1)（抜粋）