関西電力、国内最大バイオマス発電所 兵庫で本格稼働
関西電力は27日、木質ペレットを主燃料とする相生バイオマス発電所(兵庫県相生市)の本格運転を始めたと発表した。発電出力は20万キロワットで、国内最大のバイオマス発電所になる。年間発電量は約43万世帯分に相当し、年約55万トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込む。
関電が60%、三菱商事クリーンエナジーが40%を出資する相生バイオエナジー(相生市)が24日に本格運転を始めた。石油を燃料とした相生火力発電所2号機を転換して設立した。当初は1月の稼働を見込んでいたが、試運転で設備追加が必要となったことなどで稼働が遅れていた。
相生火力発電所の1号機と3号機については3月末に廃止することが決まっている。設備が老朽化する中で稼働率が低下していた。関電は京都府宮津市で石油火力発電設備を持つ「宮津エネルギー研究所」についても廃止を決めるなど、老朽化した火力発電所を廃止している。
関電は2040年までに国内で再生可能エネルギーを500万キロワット分、新規開発する方針を掲げている。バイオマス発電のほか、洋上・陸上風力発電などの開発を進める考えだ。