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ランサムウエア攻撃、世界で数千のコンピューターが標的-伊当局

  • ヴイエムウェアのサーバー「ESXi」上で攻撃が仕掛けられる
  • ハッカー集団ロックビットが先週IONトレーディングUKを攻撃

世界で数千のコンピューターシステムがヴイエムウェアのサーバー「ESXi」上で身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」の攻撃を受けた。イタリアの国家サイバーセキュリティー庁(ACN)が明らかにした。数日前には英国のデリバティブ(金融派生商品)取引運営業者が同様のハッカー攻撃を受けている。

  イタリア政府によると、ACNは6日午前に高官と会合を開き、状況を精査する。ACNによれば、影響を受けた国にはフランスやカナダ、米国も含まれる。

  サイバーセキュリティーが専門のミラノ工科大学のステファノ・ザネロ教授はインタビューで、「標的にされている脆弱(ぜいじゃく)性は2年前のもので、今までに修正されるべきだったが、明らかに多くのサーバーがまだ保護されていない」と語った。イタリアが特に攻撃対象になっているわけではないという。

  先週IONトレーディングUKを攻撃しデリバティブ取引に打撃を与えたハッカー集団ロックビットは、身代金を受け取り、ファイルのロックを解除したと明らかにした。IONは身代金が支払われたかについてコメントを控えている。

  今回の攻撃についていずれかの集団が犯行声明を出しているかどうかは不明。

  公的報告書によると、ランサムウエアの派生型「ESXiArgs」は脆弱性「CVE-2021-21974」を悪用しているとみられる。ヴイエムウェアの広報担当者によると、2021年2月23日付の同社のセキュリティー勧告で修正措置が利用可能だった。 

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原題:Hackers Target Thousands of Computers; Italy Calls Meeting(抜粋)

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