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モスクワに侵攻後最大のドローン攻撃、プーチン氏が防空強化指示

更新日時
  • プーチン氏、モスクワ周辺の防空強化命じる-「何をすべきかは明確」
  • ウクライナはコメントせず、キーウには再びロシアの攻撃

ロシア当局は、30日朝に首都モスクワを標的としたドローン8機を無力化したと発表した。プーチン大統領がウクライナ侵攻を命じて以来、モスクワに対する攻撃としては最大規模となる。

  プーチン氏はモスクワ周辺の防空強化を指示。ロシア外務省はウクライナに対する「最も厳しい」報復措置を警告した。

  プーチン氏はモスクワ内の施設を訪問した際、8機のドローンを「満足いく形で」撃退したと述べ、「首都の防空を固めるために何をすべきかは明確だ」と続けた。同氏の発言はテレビ放映された。

  ロシア国防省は攻撃を仕掛けたのはウクライナだと非難。5機を防空システムで撃墜し、3機を電波妨害で攻撃目標からそらせることに成功したと付け加えた。ウクライナは今のところコメントを発していない。

Russia Ukraine
ドローン攻撃で損傷したとされる建物(30日、モスクワ)
Source: AP Photo

  モスクワでは今月3日にロシア大統領府(クレムリン)上空でドローン2機が爆発したが、今回の攻撃はそれ以来の深刻な事案だ。この時もロシア当局はウクライナを非難したが、ウクライナは関与を否定している。ウクライナ国境に近いロシアの地方は過去数カ月にたびたび攻撃にさらされ、ロシア国防省は先週、ウクライナから国境を越えてロシア領ベルゴロド州に侵入した部隊を撃退したと発表していた。

  モスクワ市のソビャニン市長は、複数の住宅用建物がドローン攻撃で損傷したと説明。重傷者はいないが、2人が治療を求め、建物2棟の住民が避難したという。

  ボロビヨフ・モスクワ州知事は、「けさ、モスクワ州の一部地区の住民は爆発音を耳にした。われわれの防空システムが作動したためだ。モスクワに接近してきた複数のドローンを撃ち落とした」とテレグラムの自身のチャンネルで語った。

  一方、29日深夜から30日未明にかけてウクライナの首都キーウは再びロシアの攻撃にさらされた。キーウに対する攻撃は今月に入り17回目。キーウ市軍事行政当局トップのセルヒー・ポプコ氏によると、この攻撃で1人が死亡し、7人が負傷した。

ウクライナ、イラン製ドローン31機中29機を撃墜-キーウ上空などで

原題:Moscow Faces Its Biggest Drone Strikes as Russia Blames UkrainePutin Orders Tighter Air Defenses After Drone Strikes on Moscow(抜粋)

(第2、3段落を加えて更新します)
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