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19人の“マチュア”なセレブの本音。48歳アンジェリーナ・ジョリー、85歳ジェーン・フォンダらがエイジングについて思うこと

若くあることが祝福されてきた業界に身を置くマチュアなセレブたちは、自らの年齢や加齢に対する世間のイメージなどについて今何を思うのだろう? 48歳アンジェリーナ・ジョリー、51歳グウィネス・パルトロウ、85歳ジェーン・フォンダなど、19人の女性たちの本音にクローズアップ。

女性の生き方の原点を求めた世界的ベストセラー「新しい女性の創造」の著者、ベティ・フリーマンはこう記している。「年を重ねることは若さの喪失ではなく、可能性や強さにおいて、新たなステージに入ることなのです」。人目にさらされながら年を重ねるということはプレッシャーやダブルスタンダードを伴うものだが、ハリウッドの女性たちは若くあることがすべてではないと、かつてないほど声高に主張している。

ここではビヨンセからジェーン・フォンダまで、加齢を新たなステージとして受け入れる15人のセレブたちの力強いメッセージを紹介しよう。

1. パメラ・アンダーソン エイジングではなく“life-ing(ライフィング)”

Photo: Arnold Jerocki/Getty Images

今年初め、パリ・ファッション・ウィーク中にノーメイク姿で登場し、大きな話題を呼んだパメラ・アンダーソン。「メイクのために3時間も椅子に腰掛けるより、散歩してパリの建築を見た方がいいって思った」と話し、飾らない潔さを見せつけた。とあるTikTokインタビューでは、「エイジングの代わりに『life-ing(ライフィング)』と呼ぶ方が好き」と新語を提案。「若さを追い求めるのは無駄なこと。そこに辿り着くことなんてできないんだから、今の自分を楽しんだほうがいいんじゃない?って。ありのままの自分を受け入れた今、肩の荷が下りたような安堵感があります。今の方がずっといい」と語った。

2. トレイシー・エリス・ロス 誰でも年を取れるわけではない

Photo: Jacopo Raule/Getty Images

NPRのポッドキャスト「It's Been a Minute」のエピソードで、エイジングを受け入れることを訴えたトレイシー・エリス・ロス。「純粋に、年を取ることは名誉なことだと思っています。誰もが年を取れるわけではないんですよ。どうしてもっと、そういう見方をしないのかわからない」とコメント。自身も年々、自分らしくあることがより心地よく感じられるようになったと明かした。「以前は戸惑っていたことも、今では直感的にその対処法がわかるようになりました。去り際がわかってくるし、きちんと『ノー』と言えるようになるんですよね。これは素晴らしいこと」

3. サラ・ジェシカ・パーカー 女性ばかりが年齢差別にさらされる現状に苦言

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「男性には絶対に浴びせられない、性差別的な言葉を私たちは浴びせられているんです」。昨年US版『VOGUE』の12月号のカバーストーリーで、サラ・ジェシカ・パーカーは「AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章」を巡る年齢差別的なコメントに対してこう語った「『彼女の髪、白髪じゃない?』と、白髪のアンディ・コーエンの横に座る私の姿を見た人たちは言うんです。なぜ男性のコーエンはそう言われないんでしょうか? 特にSNSでは誰もがケチをつけたがります。『彼女はシワが増えすぎた』『シワが少なすぎる』など。今の自分に満足してはいけないような言いようだったり、ありのままの自分を受け入れるのは悪いことだというようなコメントばかり。自然に歳をとる選択をしても、見た目を良くしようと何かをしても、結局人は私たちを見下して楽しみたいのでしょう。私は自分の見た目を分かっています。でもこれが私なんです。何が正解なのか? 老化を止めること? いっそのこと姿を消すこと?」

4. グウィネス・パルトロウ 外見よりも内なる気持ちの方が重要

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「残念ながら、私たちは常に自分自身を否定的な目で見がちです」。グウィネス・パルトロウは『People』にこう話した。「そんなことをしなくていいようになりたいし、もっと愛に満ちた方法で自分を表現したいと思っています。私は実際に加齢が始まったら、『このシワを直そうか直さまいか?』ということよりも、『生き生きとした気持ちでいられるか』ということの方が重要だと気がつきました。20代にも30代にも戻りたくない。自分を知り、自分を好きになり、年齢とともに得られる英知に感謝しているんです」

5. ビヨンセ “40歳以上は若くない説”を唱える人たちは、考え改めるべし

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「今年は生きていること、そしてその瞬間を生きることの意味を本当に理解した初めての年です」。ビヨンセは40歳の誕生日に、自身の公式ウェブサイトで手書きのメッセージを掲載した。「人生がどれほど儚いものか、どれほど厳しいときがあるか、だからこそ良いときに時間をとって楽しむことが重要だということを初めて理解しました。21歳、30歳のときに理解していると思っていましたが、そうではなかった。大人になればなるほど理解が深まり、喜びも深くなっていく……。私はこれまでの人生をかけて懸命に植えてきた種を楽しむことを、ようやく自分に許しているんです。40歳を過ぎるたらもう若くないとか、不幸だと決めつけていた人たちは完全に間違っています。40歳になり、私は人生の中でも最高の気分を味わっているから。成長し、さらなる成長を遂げられることに感謝しています」

6. リース・ウィザースプーン 「この白髪も、シワも、私が勝ち取ったもの」

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20代よりも40代の方が好きだと声を上げるリース・ウィザースプーン。43歳のとき、彼女は『ALLURE』に「この白髪も、シワも、私が勝ち取ったもの。気に入っているんです」と語っていた。そして2021年の『InStyle』のインタビューでは、その強気な姿勢をさらに強調した。「私は45歳。誰と一緒にいたいか、誰と一緒にいたくないかはわかっています。そして、これこそが年を取る上で素晴らしいことのひとつ。母や子どもたち、そして私の心を満たしてくれる人たちと一緒にいたい。“そのほか”のみなさん、どうぞお幸せに」

7. アンジェリーナ・ジョリー 50代からが本番

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長きにわたり、エレガンスの象徴であり続けてきたアンジェリーナ・ジョリー。UK版『VOVGUE』に「年を重ねるのは好きですね。若い頃より、40代の方がずっと快適ですから」と語った彼女は、さらにこう続けた。「私の母はあまり長生きしなかったから、私にとって年齢を重ねることは悲しいことではなく、勝利のように感じられる何かがあると思うんです。50代が楽しみ。これから本調子になる気がしています」

8. サンドラ・オー 気持ちのゆとりが人生謳歌につながる

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グッチ(GUCCI)のスパンコールミラーのドレスを着たサンドラ・オーは、『InStyle』の取材で「20歳のときのほうが、47歳の今よりもずっと不安だった」と語った。「47歳だと『ミラー付きのクレイジーなドレスを着て欲しいの? もちろんよ、着こなしてみせるわ!』という感じで、細かいことが気にならなくなる。年齢を重ねるということは、気持ちの余裕を与えてくれるんです」

9. ヘレン・ミレン 今この瞬間が一番居心地のいい場所

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「みっともなく年をとるほうがずっといい!」。以前、『VOGUE』がハリウッドで「優雅に年をとる」ことに対する概念を問うたところ、ヘレン・ミレンはこう答えた。「何が起きてもそれを受け入れ、あとは流れに任せる。若くして死なない限り、人は年をとるもの。だから楽しんだほうがいいんです」。また、「25歳のときに自分が45歳になったときのことを考えると心配になるけど、実際に45歳になったらそのときのほうが心地よくて、25歳に戻りたいとは思わない。年齢を重ねるごとにメリットとデメリットは生じるもので、後戻りはしたくないと思うようになる。すべての経験を経て存在する、今という場所が一番落ち着く場所になるんです」

10. ハル・ベリー 若さを保つだけに一生懸命な人にはなりたくない

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NPO団体「AARP」の取材に対して、ハル・ベリーはこう語っている。「私は若々しさを保つことだけに一生懸命で、自分の人生をどう生きるか、人にどうお返しをするか、人とどうつながるか、心身を強くしてどう自分に栄養を与えるか、どう自分を受け入れるかといった、美しくあるために大切なことを忘れてしまうような人間にはなりたくないのです。内面から美しさを放つ人こそ、本当に美しい人。女性はある年齢に達すると無価値だと言われますが、私はその逆だと思っています。社会は年齢を重ねた私たちを宝だと思った方がいい。なぜなら女性は年齢を重ねるほどパワーを得て、手ごわい相手になるからです」

11. ブルック・シールズ 50代は人生の新しい始まり

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ブルック・シールズは、「ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)」でこのように発言した。「新しいことに挑戦するのに、何も恥ずかしがることはありません。私も新規の仕事を受けていますし、やりたいことはまだまだあります。ですから、このメッセージをもっと発信したいんです。特に50代以上の女性たちには、新しい始まりだと感じて欲しいから。子どもを産まなくなったから無価値だ、不要な存在だと言われるのでしょうか? 私はそうは思いません」

12. サルマ・ハエック 新しい自分を更新し続ければ老いることはない

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サルマ・ハエックはNPO団体「AARP」に、「私にとって年をとることは、反復作業と関係しています」とし、人生の新章に進むたびに新しいことを受け入れる、自身のエイジングに関する哲学を披露した。「長い間やっていると、何かが古くなってくる。でも、常に変化し、常に好奇心旺盛であれば老いることはないでしょう。毎日新しい自分であり続けるわけですから」

13. ジュリアン・ムーア 加齢は人が生きる上での条件のひとつ

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「老いることに対して誰にも選択肢はありません。年齢を重ねることは良くも悪くもなく、人間が生きる上での条件の一つなのです。それなのに、なぜ人はいつも加齢をコントロールできるもののように話すのでしょうか?」。『AsIf』の取材で、ジュリアン・ムーアはこう述べた。では、変わりに我々が自問すべきこととは? 「いかにして挑戦を続け、自分を楽しませ、新しいことを学び、人の役に立ち、友人や家族に必要とされる人間になれるのか? いかにして成長を続け、より素晴らしい経験をするために自身の人生を導くか? これこそが、年を重ねるにあたり私たちが考えるべきことなのです」

14. パドマ・ラクシュミ 好奇心を維持し続けることが大事

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「優雅に年を重ねるということは、昨日まで知らなかった世界についてもっとを知りたいという強い好奇心を維持し続けることであり、どれだけ多くの昨日を生きていたかという意味ではないんです」とパドマ・ラクシュミは『エスクァイア』に語っている。そして、「いまは物事を楽しむことに、何の罪悪感もありません」と付け加えた。

15. ジェーン・フォンダ 年齢はただの数字に変わってくる

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後悔をする人生を送りたくないと、60歳を前に「人生の見直し」をしたというジェーン・フォンダ。彼女が『Glamour』に語ったところによると、人生の最後のチャプターをどう生きたいかを考えたとき、次のことが分かったという。「どれだけ、自分の行動に明確な目的を持ち、集中力を持つかということが大事。年齢を重ねると健康が喜びであり、とても重要であることに気づかされ、年齢はただの数字に変わってきます。私の年齢である84歳で老けこむこともあれば、とても若くいられることもできるのです」

16. ジェニファー・ロペス 健やかでいられるかどうかは自分次第

Photo: Jamie McCarthy/Getty Images for Tribeca Festival)Jamie McCarthy/Getty Images

Jamie McCarthy/Getty Images

「いくつになっても若々しく、時代を超越した存在でありたいと考えている自分がいます」。『Red』にジェニファー・ロペスはこう答えている。「でも、老いはいつかはやってくるもの。ただ、それまでにどれだけ強くいられるか、どれだけ働き、どれだけ精神的、肉体的にアクティブでいられるかを決めるのは自分自身。自分で決めることによって、強く、健やかでいられるのです」

17. スーザン・サランドン 若くあるためには楽しい時間を過ごすこと

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UK版『VOGUE』 に70歳になった心境を聞かれたスーザン・サランドンは、自分でも70歳になったことにショックを隠せないとしながらも、こう語った。「実年齢よりも自分は若いと感じる秘訣は、好奇心を持ち続けることと、楽しい時間を過ごすこと。そして喫煙をしないことも重要です。水分補給をして過激すぎることはしない。それから適度な量の飲酒もいいのかもしれません。でも、私はいい遺伝子を受け継いでいるのでしょうから、母に感謝しています」

18. タラジ・P・ヘンソン 生涯セクシー宣言!

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「女性の代表として、セクシーは一生ものだということを表明していたきい」。米TVトークショウ「The Kelly Clarkson Show」で、タラジ・P・ヘンソンはこう宣言した。「世間や男性、そしてこの業界に、自分の生き方や年齢に関して指図されるなんてありえない。私は30歳になったときと同じ気分で50歳を迎えました。ただ、肉体的には膝のほうが、30歳の頃とは様子が違うみたいだけど(笑)。50歳になってキャリア、人生、セクシーなど、すべてが終わりを迎えたなんて思わない。着たい服を着ればいいし、自分がやりたいと思ったことをやればいいんです」

19. アンディ・マクダウェル 男性に求めないことを、女性にだけ求めないで

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「この業界では常に若く見えることを求められ、役者として苦しみました」。アンディ・マクダウェルは『VOGUE』に、グレイヘアを受け入れる決意を語った。「私は今の自分に価値があると信じています。価値があるとか、美しいとか、性的魅力を感じるという理由で、私に若く見せようとすることを求めないで欲しい。男性にはそんなことを求めないのだから! 世間は成熟した男性、年齢を重ねた男性が好きです。それと同じことを、私は女性に対しても期待したい。ただ、まだまだですが、ようやくその兆しが見えてきたと思っています」

Text: Lauren Valenti Translation: Rieko Shibazaki Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.COM

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