BEAUTY / EXPERT

その肌荒れ、花粉かも? 季節の変わり目のゆらぎへアンサー【美肌研究家ソンミが解決、あなたの肌悩み vol.3/花粉肌荒れ編】

季節ごとに生じる深刻な肌悩みへ的確にアプローチし、美しい肌へ近づくスキンケア連載の第3回。“美肌は最高のジュエリー”をモットーとする美肌研究家のソンミさんが、親身で的確なアドバイスを行っていく。今回は、この時季に悩む人が増えている花粉による肌悩みにフォーカス。春先のゆらぎを徹底ケアして、強くみずみずしいヘルシースキンを育てよう。※何を塗ってもカサつく乾燥肌の上手なケア方法はこちら。

“花粉のせいで肌がヒリヒリ。赤みとかゆみがひどく、メイクをするのもおっくうに。今の季節におすすめの、ゆらがない肌を育むコツを教えてください!”

──花粉が肌荒れにつながるメカニズムって?

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Ralf Geithe

年々飛散する量や期間が増え、多くの人を悩ませている花粉。くしゃみや鼻水といった症状はなくても、肌のヒリつきを感じたり赤みやかゆみが治らなかったりするときは、花粉の影響を受けている可能性が。「季節の変わり目は肌が荒れがちで、特に冬から春へ移り変わる時季は敏感に傾く人が多いです」とソンミさんは話す。

「花粉による肌荒れが起きるかどうかは、肌のバリア機能の問題。くしゃみや鼻水、目のかゆみといった、粘膜で起こるアレルギーとはメカニズムが異なります」。つまり花粉による肌荒れは、いわゆる花粉症の症状の有無には関係なく、誰にでも起こるリスクがあるということ!

──季節のゆらぎを感じたときのスキンケアで、心がけるべきことは?

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RUDI SUARDI

花粉によるゆらぎで重視すべき肌のバリア機能は、どうすれば向上する? ソンミさんに教えを請うと「花粉肌荒れは、“落としすぎている人”と“攻めすぎている人”がとても多いです」とのこと。

「『外で付着した花粉や大気汚染物質をしっかり落とさなきゃ』と思うあまり、強い洗浄成分のクレンジング洗顔料を使う傾向に。例えばオイルクレンジングと酵素洗顔料を毎日使うなど、肌が健康なときでも強すぎるような組み合わせを取り入れてしまっている人が多いです。また、肌がごわつくからとピーリング剤を頻用している人も。ですがそれでは、肌はもっとゆらぎやすい状態に……。刺激の少ない、優しいクレンジングに切り替えてください」

“攻めすぎている人”も同じ。不調を感じるからと、ビタミンCやビタミンAといった“攻め”のスキンケアで巻き返しを図りたくなりがちだけれど、それでは逆効果に。「“美肌成分”とはいえ、ゆらいだ肌に刺激の強いものを使うのはNG。私も以前は『ゆらいでいるときこそ攻めを』と考えてケアしたこともありますが、効果がないのでやめました。ゆらぎを感じたら、むしろマイナスからゼロに戻すスキンケアを心がけてください。私のおすすめは、ヒト型セラミド。いくつか種類のあるセラミドの中でもバリア機能に特化していて、鎮静に一役買ってくれます」。“落としすぎ”と“攻めすぎ”に注意して、いたわりと安定を。まずは肌の守りを固めよう。

──目がかゆくてこすってしまい、目もとの肌が弱っている気が。ソンミさんが実践する春先のアイケア法を教えてください。

花粉であれた肌にはコットンパックが有効的。

どうしてもかゆみに抗えず、こすってしまいがちな目もと。アイメイクをのせるのもはばかられがちだけれど、ソンミさんはどのようなアイケアを実践しているのだろう。「目もとは顔の中で最も皮膚が薄く、摩擦がいちばんの大敵。目もとのスキンケアには薬指しか使わないのがマイルールです。そしてやはり、うるおいが大切。乾燥が気になったらコットンを使ったローションパックで水分をチャージするようにしています」

──鼻をかみすぎて、小鼻の横が真っ赤に……。スキンケアで何か対策できますか?

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© Eugenio Marongiu

ティッシュの摩擦で赤くなってしまった小鼻にも「ぜひローションパックを試してみて」とソンミさん。「赤くなったものは鎮静させるしかないですが、ローションパックは水分が蒸発するときに熱を放出してくれるので、鎮静効果がてきめんです」。スキンケアでもしっかり水分を補い、内側からふっくらとうるおいで満たすことを意識して。

──インナーケアで花粉肌荒れに立ち向かう方法は、何かありますか?

ソンミさんオリジナルの腸活を考えた朝ごはん。

内側からのゆらぎ対策として、ソンミさんが勧めてくれたのがオメガ3脂肪酸。アレルギーの抑制効果が認められており、花粉症対策にもパワーを発揮してくれるとか。「中でもエゴマオイルは、オメガ3の一種であるα-リノレン酸が豊富に含まれていて、アレルギー抑制をはじめ体によい作用が期待できるそう。私も朝にティースプーンでそのまま口にしたり、手づくりのグラノーラにかけたりして取り入れています。α-リノレン酸は加熱に弱いので、納豆やヨーグルト、サラダにそのままかけて摂るのがベター」

シンプルでも効果的なケアを体の内外から積み重ねて、健康的な輝く美肌の土台を築いていこう。

話を聞いたのは……

パク・ソンミ
美肌研究家。美容全般を発信する“美容家”ではなく、美しい肌に特化した発信を続けて人気に。栄養学への造詣が深く、自身で実践する美肌のための食生活やライフスタイルも注目を集める。自らで使いつづけたいと思うスキンケアアイテムのみを展開する「ミース」をはじめ、食を通して美しさを目指す「アンドミール」、ビタミンAを含む独自開発原料を配合した「クレイビュ」など、パーフェクトスキンのためのブランドを多数主宰。Instagram: @sonchan0111

Photos: Getty Images Interview & Text: Misaki Yamashita Editor: Kyoko Muramatsu

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花粉で荒れがちな肌もレスキュー。肌バリアをケアする、ゆらぎの季節の化粧水

花粉や季節の変わり目で、普段はトラブル知らずな肌もなんだか不調に。肌のバリア機能がゆらぎがちな今の時期にぴったりの、ニュースな化粧水をピックアップ。赤みやかゆみが気になる人こそチェックして!

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