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米債務上限問題「最後の1時間」で合意も、米中冷戦警戒-ルービニ氏

  • 米国債デフォルトなら市場に大打撃-ドルの信認損なわれる
  • 米中間の冷戦はさらに冷え込む-「地政学的恐慌」の脅威にも言及

著名エコノミストのヌリエル・ルービニ氏は24日、米国債のデフォルト(債務不履行)回避に向けた協議は長引く恐れがあり、債務上限引き上げで合意に至らなければ、市場は大打撃を受け、長期的にはドルの信認が損なわれると警告した。

  同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「合意がまとまるのは最後の1時間に入ってからかもしれない。あるいは合意に至らない可能性もある。もし合意が実現しなければ、市場は暴落することになる」と述べた。

  ルービニ・マクロ・アソシエーツの会長を務めるルービニ氏は、ドーハで開催中の「カタール経済フォーラム」に参加。同氏は2008年の金融危機を予見したことでよく知られている。

ルービニ氏が語る
Source: Bloomberg

 

  ルービニ氏は米国と中国との緊張関係に触れ、「米中間の冷戦はさらに冷え込む」と予想。

  「米中間の雪解けはないだろう」とし、広島で今月開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)に対する「中国の反応は、欧州や米国、日本などが中国に対抗するため徒党を組んでいるというものだ」と話した。

  ルービニ氏は、市場が直面する最大のリスクとして「地政学的恐慌」の脅威を挙げ、ロシアが続けるウクライナ侵攻の影響やイランとイスラエルの間での対立がエスカレートする可能性を指摘した。

(免責事項:カタール経済フォーラムはカタール国政府が後援、ブルームバーグが主催)

原題:Roubini Says US Debt Deal Could Reach ‘Last Hour’: Qatar ForumRoubini Warns US-China Cold War Risks Worsening After G-7 Summit (抜粋)

  

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