BEAUTY / WELLNESS

ストレスなく、心地よく。ベストコンディションを維持するための2つの掟。【実録! 私のカラダ改革〜Mさん編 Vol.5】

30代前半までは低体温だったという過去がありつつも、42歳を迎えたいまも不調知らずのMさんへ健康維持の極意をインタビュー。最終回では、 彼女がよいコンディション&ベスト体重をキープできている秘訣を総括する。※酵素エキス&CBD。Mさんが実践する、無理しないセルフケアアイテムについてはVol.4で。

本当の意味で自分に向き合えるようになったのは、40代になってから。

Photo: PhotoAlto/Frederic Cirou/Getty Images

──第一回でも触れたのですが、40代の今スタイルや美をキープできているのは、やはり30代での美意識改革が功を奏したのではないかと感じました。

 そうですね。20代は、多分若さで乗り切れていたのでしょう。30代は、やはり低体温を脱したことが大きな変化だったと思います。温活を通じて体と心の繋がりに気づけたことも、大きな成果でした。

──平熱が2.5度近くも上がったんですものね。気づきを得て、ほかにも変わったことはありますか?

 毎日ではありませんが、デリケートゾーンのケアなど以前より自分自身の細部にも目を向けられるようになりました。美容家の方は1日何回も鏡を見ると聞いたことがあるんですが、それは意識の差なのかな、と思うんです。私は肌に自信を持てる良い状態ではないかもという引け目から、なんとなく鏡から遠ざかって“見ないふり”をしていることが多かったのですが、“あえて見よう”と思えるようになりました。40代に突入したタイミングがコロナ禍だったことで、より意識が変わった気がします。

──30代での美意識改革がベースとなって、40代でさらに本格化したんですね。

 そうだと思います。例えばボディメイク面でも、リアルに自分の体の変化を感じたのはやはり40代に入ってからでした。30代後半でパーソナルトレーニングに興味を持ち、取り組んではいましたが、40代に入ったことで“年齢的にもちゃんと自分の体と向き合ってあげなければ!”とより一層強く思うようになりました。

“なんだかいいじゃん!”という状態を、ストレスなく維持していきたい。

Photo: Alex Tall/EyeEm/Getty Images

──そういえばVol.1で、適度な運動と腸活をしながらマインドを整えて、“白黒はっきりつけちゃうタイプ”をやめて、中庸を目指したいとおっしゃっていましたね。

 ええ。私の場合は食事制限するより、たくさん食べて、たくさん動く方がベターなコンディションを保てると感じます。食事内容をトレーナーさんにレポートするような行為も嫌いではないんです。ただ何かしら制限があると“NG食品を避けねば”と頑張ってしまうので、ややストレスを感じてしまう。逆にレポートをしない状況になると、“制限しなくてよい”と勝手に取り違えてしまうんです。そういう極端な白黒マインドセットが良くないのかなと思っているので、中庸を目指していきたいなと。

──ほどよい塩梅を探っているということですね。

 あとは、ストレスからの過食は問題。もともとが大食漢でお腹が空いていなくても食べられてしまうゆえ、忙しくなると負のサイクルが働き、食べることで心を満たそうとしてしまうんです。

──ご自身の問題点もきちんと把握されているし、運動習慣などのルーティンもありますし、だいぶ理想の姿に近づいているのではないでしょうか。

 自分の心と体にきちんと向き合えていれば、いい状態を保てていると思います。会社帰りにスーパーに寄って、チョコレートの棚の前を通り過ぎるのが日課なんですが、これがひとつのバロメーターになっているんですよね。

──というと?

 チョコレートの棚の前を素通りできたらOKなんです。きちんと運動できていたり、栄養が摂れている時は“私、なんでこんなところにいるんだろう?”って他人ごとのように思えるんですが、忙しくてストレスが溜まってしまうと、そこでチョコレートをたくさん買ってしまうんです。
栄養が糖質に偏っていると、脳がどんどん欲して“もっと、もっと!”となっちゃうから、血糖値が上がりっぱなしのときは特に危険ですよね。そういうときにうっかりチョコレートを食べすぎない為に、前回ご紹介した酵素エキス、ビーマイフローラを常備。とても助けられています。

──なるほど!  “バロメーター”の意味に納得です。すでに解決策を見つけているから、あとは腸活と運動をきちんとしていれば大丈夫そうですね。

 そうですね。まだまだブレますけど(笑)。体が楽になって“なんだかいいじゃん!”と感じられる状態を、ストレスなく維持できればいいなと。これって、お掃除と同じだと思うんです。ちょっとキレイにするともっとキレイにしたい!と思って部屋に花を飾ったりするのに、散らかっているのに慣れてしまうとそんな気も起きないし、そのままになっちゃったりしませんか?

Photo: Minal Jainn/EyeEm/Getty Images

──すごくわかります(笑)。今後、どのように過ごそうと思われていますか?

 ここ最近は過食が引き起こす胃腸炎の頻度もだいぶ減ってきて調子がいいので、なるべくいい状態をキープしていけたらと思っています。私の場合、“ストレスがトリガーで食べ物に走る”ことが負のスパイラルの入口だとわかっているので、今は
①無理ない範囲で、何を口にするかを意識する。
②本当にスッキリする発散法は運動だという自覚をもつ。
このふたつを念頭に置くようにしています。

①については、腸活としてビーマイフローラも継続しつつ、間食をデーツやナッツ、干し芋に置き換えを。ときにはジャンクなものに手がのびることもありますが、できるだけ気をつけてみる、くらいのユルさがポイントです。そして引き続き納豆、キムチ、味噌などの発酵食品、きのこやわかめ類も積極的に摂っています。今後も、ビーマイフローラのように自分ではつくれないものは、市販で良いものを見つけたら取り入れたいと思っていて。それ以外はできるだけ自然のものや、何からできているか分かる食べ物を選ぶようにしています。次は、手軽なキットを入手して家でぬか漬けにチャレンジしてみたいと思っているところです。

②については、私の中庸バランスのカギは、やっぱり運動と食事、そしてたっぷり寝ることだと分かったので、とのときどきの心と体のバランスに応じて取り入れるつもりです。同じ一日を過ごすならできるだけ心も体もハッピーでありたい。“常に中庸です!”とはまだ言い切れませんがポイントは分かったので、このふたつを意識することを習慣化するのが目下の目標です。

自分にとって心地よい状態に戻れることが、一番の幸せ。

爬虫類と揶揄されるくらいの低体温状態から脱し、30代はスポンジのような吸収力で体にいいことをどんどん取り入れていったMさん。40代でも美意識が途切れることなく進化し続けているのは、自分自身でトライ・アンド・エラーを繰り返し、いいと思った習慣を持続してきた結果だろう。

筆者がMさんと実際にお会いして感じたのは“真っ直ぐさ”だ。Mさんは自分で“白黒はっきりつけちゃうタイプ”とおっしゃっていたが、私が感じたのは人の意見を素直に受け入れ、ご自身の弱みを素直に話してくれる柔軟さだ。

最終回を執筆するにあたり改めて近況を聞いてみると、このほんの数カ月の間にも、Mさんのヘルスコンシャスライフはさらに進化。新しいものを取り入れるのではなく、基本的なことを大切にするという方向にシフトチェンジしていたのがとても印象的だった。自分が中庸でいられるためのポイントをつかんだのであれば、まさに一生使えるスキルと呼べるだろう。いつでも自分が心地よくいられる状態に戻ってくることができれば、体と心にとってこれ以上の幸せはないのだから。

今回の体験者:Mさん(化粧品会社勤務・42歳)
ホテル業界を経て、31歳で美容業界に転職。現在は外資系化粧品会社勤務に勤務する。コロナ禍による生活環境の変化から美意識を見直し、食事面や運動面だけではなく、メンタル面へのケアにも力を注ぐようになった。 

※この体験記はあくまで個人的な体感、感想で、すべての人に当てはまることではありません。

Interview & Text: Sayaka Kawabe Editor: Rieko Kosai