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ゴールドマンに再び批判、中国の銀行に対する弱気な見方に反論相次ぐ

  • 招商銀行、ゴールドマンのリポートは誤解を招くと反論
  • ゴールドマンの予想は外れる可能性が高い-上海半夏投資管理中心
Pedestrians are reflected in the window of a China Merchants Bank Co. branch in Guangzhou, Guangdong Province, China.

Pedestrians are reflected in the window of a China Merchants Bank Co. branch in Guangzhou, Guangdong Province, China.

Photographer: Brent Lewin

中国の銀行に関して弱気な見方を示した米銀ゴールドマン・サックスのリポートに対して、中国の大手銀行と主要マクロファンドから新たに批判の声が上がった。背景には、国営メディアがゴールドマンに対して異例の反論を展開したことがある。

ゴールドマンに中国国営メディアが異例の反論-銀行への弱気判断巡り

  招商銀行は投資家向けの文書で、ゴールドマンの見解は「一部の投資家に誤解を与え、資産の質について懸念を生じさせた」と指摘。潜在的な損失の算出方法が「非論理的」であり、「基本的な常識を欠く」などと異議を唱えた。ブルームバーグが文書の内容を確認した。

  マクロファンド大手の上海半夏投資管理中心は10日、地方政府の債務が中国の銀行の利益を大きく圧迫し、不良債権が膨らむとのゴールドマンの予想は外れる可能性が高いとして、同行のリポートに否定的な見解を示した。

  ゴールドマンのシュオ・ヤン氏らアナリストは4日のリポートで、地方政府債務とクレジット・ポートフォリオ関連の損失拡大により中国の銀行の利益率がリスクにさらされていると強調。利益の伸びが鈍化し、資本蓄積が圧迫されることで、配当に影響が及ぶ可能性があるなどと指摘していた。

  ゴールドマンはコメントを控えた。

  背景には、投資家の間で中国の地方政府傘下にある資金調達事業体(LGFV)の健全性を巡って懸念が高まっていることがある。国有銀行の一部がLGFVへの支援を強化し始めたことで、中国の銀行が地方政府の債務に絡み損失を被るとの懸念に拍車がかかった。

中国が地方債の追加発行容認を検討、隠れ債務返済支援で-関係者

原題:Goldman Analysts’ Bearish China Bank View Draws Fresh Rebuke (2)(抜粋)

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